広報さがみはら No.1350 平成28年(2016年)12月1日号 7面 ---------- お互いを認め合う学校づくりに向けて いじめ防止に向けた小・中学校の取り組み  いじめ防止対策推進法が施行されて3年が経過しました。「いじめはどの子どもにも、どの学校でも起こりうる」という認識の下で、いじめの未然防止を図っていくためには、“子ども同士がお互いを認め合う”環境づくりが重要です。  市内の各小・中学校では、学校の教育活動のさまざまな場面で、子どもたちが「自分が認められる」「他人を認める」ことによって、より良い人間関係を築くことができるよう、児童・生徒が主体となった取り組みに力を入れています。 問い合わせ 学校教育課 電話042−704−8916 大沢中学校の取り組み 生徒が主体となったインターネットルールづくり  スマートフォンなどの通信機器を通じたトラブルに巻き込まれない環境・過度な利用による睡眠不足や学習時間の減少を起こさない環境をつくるために、生徒会が中心となってルールを作成しました。ルールづくりは、生徒たちにとってインターネットの使い方や友達・家族とのコミュニケーションについて、より良い在り方を考える機会になりました。 ルールづくりに先立ってアンケートを実施(生徒・保護者) 生徒 「ゲームや動画に夢中になってやめられなくなった」 「眠れない、次の日の朝がつらい、使用時間を減らしたい」 「お金が勝手に取られるかも、個人情報がばらされているかもしれない」 保護者 「暇があればスマートフォンをいじっていて会話ができず、学習や睡眠の時間が減っていると感じる」 「親の目の届かないところで約束を守っていないことがある」 9月から10月、生徒会を中心にルールを作成 使用は午後10時まで。1日最大2時間30分まで 勉強に集中するために勉強中はゲーム禁止 犯罪に巻き込まれないようにフィルタリングサービスを受ける。人の顔は許可無く載せない 食事中、移動中など「ながらスマホ」をしない ルールを守れたかどうか、事後調査を実施 「先輩からの体験談」を小学校に伝える  学区内の小学校6年生に「家族や友達と直接コミュニケーションを取ることが多くなった」「SNSの使い方に気を付けるようになった」など、ルールづくりによって、自分たちの行動がどう変わったかを伝えました。 大沢中学校 中嶋総括教諭 ルールづくりを通して問題意識を高めることができたので、今後はさらにルールの定着を目指して話し合いを継続していきたいです。 串川小学校の取り組み 児童自身が望ましい行動を考え目標を設定するルールのづくり  5つの学校教育目標を達成するため、毎月、各学年で「登校」「朝の会」「授業中」「休み時間」「給食時間」「掃除時間」「帰りの会」の場面ごとに、児童自身で望ましい行動目標を設定し、“名人”を目指して取り組んでいます。また、目標に設定した行動を、教室の後ろに掲示して、意識付けを行っています。 5つの学校教育目標 自ら進んであいさつができる子 場に応じた言葉づかいができる子 時間を守り、落ち着いた行動ができる子 相手の気持ちを考えて接することができる子 身の回りをきれいにすることができる子 名人目指してできるといいね!こんな行動  月末には、取り組みに対して児童が自己評価をします。  各自の振り返りはクラスでまとめ、学校全体でも取りまとめ、掲示しています。 聞き方名人を目指します。そのために毎日、話をしている相手の目を見て、うなずきながら聞くようにしています。 互いに認め合う取り組み  取り組みを通して、「あいさつ」など良い行動ができた児童を児童会役員が集会で表彰し、お昼の校内放送で紹介しています。  児童が自分たちで決めた行動目標に意識して取り組み、互いの良さや頑張りを認め合うことで、より良い人間関係を築く環境づくりにつなげています。 串川小学校 沼澤総括教諭  取り組みを行うようになってからは、あいさつがよくでき、時間を考えて行動できるようになってきました。また、授業などで自分の考えを伝えたり、友達の意見をしっかり聞くこともできるようになってきたと実感しています。 市いじめ防止フォーラムを開催しました  11月12日にサン・エールさがみはらで開催した同フォーラムでは、緑区内の市立小・中学校から代表の児童・生徒が参加し、上記2校をはじめとした学校での取り組みの発表や、いじめ防止に関するグループ討議を行いました。 市の手続き、イベントや施設のお問い合わせに… 相模原市コールセンター 電話042−770−7777 ファクス042−770−7766 午前8時から午後9時 年中無休 ※おかけ間違いにご注意ください。