広報さがみはら No.1278 平成25年(2013年)12月1日号 6.7面 ---------- こんにちは! 民生委員・児童委員です。  民生委員・児童委員は、福祉全般に関するさまざまな悩みを抱えている人や支援を必要とする人に、同じ地域に暮らす住民という立場で相談に乗り、内容に応じて行政や専門機関などの支援機関へとつなぐ連絡窓口(パイプ役)です。  本年12月は3年に一度の民生委員・児童委員の改選の時期です。新たに厚生労働大臣から3年任期で委嘱された民生委員・児童委員が、市内の各地域で活動します。  今回は、そんな地域の身近な相談相手である民生委員・児童委員の活動等を紹介します。 行政や専門機関との連絡窓口(パイプ役) 民生委員・児童委員とは  市民の立場に立って、福祉に関することで悩んでいる人の相談に応じたり、必要に応じて支援を行ったりする身近な相談相手です。 相談内容に応じて、必要な支援が受けられるよう、行政や地域の専門機関とのつなぎ役になります。  全ての民生委員は、子どもに関わる援助などを行う「児童委員」としても活動し、一部の民生委員は児童虐待や子育て支援を専門的に担当する「主任児童委員」として活動しています。  また、民生委員・児童委員は、高齢者や障害者などの災害時に迅速に避難することが困難な人(災害時要援護者)の支援にも重要な役割を果たしています。  少子高齢化の進展や社会環境の変化に伴い、民生委員・児童委員は、これまで以上に必要とされ、地域の福祉活動の推進役として期待されています。 主な対象者 高齢者 障害者 子育て中の人 経済的に困っている人 民生委員・児童委員の委嘱の流れ  民生委員・児童委員の任期は1期3年で、1期ごとに改選となり、委嘱されます。(定数 915人)  社会福祉に対する理解と情熱があり、地域の実情に精通した人が、次の流れで推薦・審査され、厚生労働大臣から委嘱されます。 地区民生委員推薦協力会が推薦 市民生委員推薦会が推薦 市長が諮問 市社会福祉審議会民生委員審査専門分科会が答申 厚生労働大臣が委嘱 民生委員・児童委員主任児童委員が決定 ※地区民生委員推薦協力会とは地域の実情に精通した自治会の代表者等で構成され、民生委員の適格者を選考し、市民生委員推薦会へ推薦します。 ---------- 困ったときは、気軽に相談してください。 訪問・見守り  一人暮らし高齢者世帯などを訪問・調査するなど、地域の実態把握を行うとともに、日常生活の中での声掛けなどの見守り活動を行っています。また、地域住民の抱える悩みや問題について、相手の立場に立ち、解決に向けたサポートをします。 清新地区担当民生委員・児童委員 玉田 稔さんから一言  清新地区では、地域包括支援支援センター、自治会、ボランティアグループ、老人会、福祉関係者などの皆さんと連携して「地域福祉を考える会議」を開催しています。  定期的に集まり、高齢者への見守り・声掛けの充実など、地域における福祉課題の解決に向けて取り組んでいます。 清新地区担当民生委員・児童委員 玉田 稔さん 情報提供・連絡通報  生活に困っている人、悩みを抱えている人などの相談内容に応じて、社会福祉の制度やサービスについて、その内容や情報を的確に提供します。  また、支援を必要とする人の情報を、市や地域包括支援センターなどの関係行政機関等に連絡し、必要に応じた福祉サービスが受けられるように働きかけます。 相武台地区担当民生委員・児童委員 野村 清子さんから一言  引っ越したばかりで住む地域の状況がよく分からずに困っているお母さんがいたので、地区の民生委員で作成した「子育てマップ」をお渡しして、地域の子育て情報を提供しました。  これをきっかけに、お母さんはこどもセンターのイベントに参加して、同じく子育てするお母さんたちとの交流ができ、地域になじむことができました。 地域のコミュニティ活動  仲間づくりや地域での交流の場として、高齢者を対象にした「いきいきサロン」や、子育て中の親子を対象とした「子育てサロン」などの運営・支援を行っています。各サロンでは楽しくおしゃべりをしたり、ゲームをしたりするなどして、地域のコミュニティづくりを進めています。 麻溝地区担当民生委員・児童委員 高橋 功さんから一言  一人暮らしのお年寄りから「話し相手がいなくて寂しい」という話を聞き、高齢者いきいきサロンを立ち上げました。  今では「毎月10日はサロンの日」ということが地域に定着して、毎回多くの参加者が集まります。会場では簡単な体操をしたり、外部の講師による講義を行って新しい知識を吸収したりするなど、和やかにお茶を飲みながら交流を図っています。 ---------- よくある質問 Q 担当の民生委員が分かりません。 A 民生委員・児童委員はそれぞれ担当地区を受け持っています。お住まいの地区を担当する民生委員・児童委員の名前や電話番号が分からない場合は地域福祉課へお問い合わせください。 Q 相談にお金は掛かりますか。 A 相談費用は無料です。 Q 相談した内容は秘密にしてもらえますか。 A 民生委員には、民生委員法により守秘義務が課せられています。相談の内容は関係のない人はもちろん、利害関係がある場合は相談者の家族などにも話すことはありません。 ---------- インタビュー まちのこえ  日々の生活に活気が出ました  車いす生活になってからは玄関の段差を降りるのも一苦労なので、あまり外出をしなくなりました。引きこもりのような状態が続くと、気分も沈んでしまいます。そんなとき、地区の民生委員さんが「細野さんが通いやすい近所にサロンを作ったので、遊びに行きましょう」と迎えに来てくれたんです。  今では、サロンでたくさんの人とお話ししたり、歌を歌ったりするのが何よりの楽しみで、民生委員さんのおかげで日々の生活に活気が出ました。 細野 功さん(中央区) ---------- 現役民生委員からのメッセージ 身近な相談相手として  民生委員・児童委員が70歳以上の人の自宅を訪問する「ひとり暮らし高齢者等戸別訪問事業」という取り組みが始まって、今年で3年目を迎えます。  実際に訪問すると、「一人暮らしで話し相手がいない」、「近くに頼る人がいない」、「急に病気になったときが不安」、「時々様子を見に来てほしい」、「収入が少なくて困っている」、などの悩みを抱えていても、誰に相談すればいいか分からなかったという人がたくさんいます。そんなときは私たち、民生委員・児童委員に相談してください。悩みや不安を抱える人の身近な相談相手として、問題解決に向けて一緒に考えることが私たちの役割だと思っています。  そして、その心配事が解決されて笑顔が見えるとき、私たちは民生委員・児童委員として活動できて良かったと思うのです。 相模台地区担当民生委員・児童委員 原 裕子さん 問い合わせ 地域福祉課 電話042−769−9222