広報さがみはら No.1275 平成25年(2013年)10月15日号 別冊リニア中央新幹線特集 ---------- リニア駅 橋本駅付近に 50年、100年先を見据えた「人や企業に選ばれるまちづくり」 リニア中央新幹線特集  平成39年の開業をめざし手続きが進められているリニア中央新幹線。その神奈川県駅の具体的な位置が橋本駅付近となることが明らかになりました。JR東海が9月に公表した「環境影響評価準備書」によると、東京都(品川)〜名古屋市では、各県に1駅の中間駅が設置され、神奈川県駅は品川を出てから最初の中間駅となります。 走行方式 超電導磁気浮上方式 最高設計速度 505q /h 路線の延長 約286q(地上部約40q、トンネル約246q) ---------- 人や企業に選ばれるまちづくりをめざして 相模原市長 加山俊夫 9月、JR東海が公表した「環境影響評価準備書」により、リニア中央新幹線のルートや駅位置などの概要が明らかになりました。神奈川県駅については、これまで「リニア中央新幹線建設促進神奈川県期成同盟会」を通じて本市が要望してきた橋本駅付近への設置が示され、大変喜ばしく思っております。 リニア中央新幹線は、超高速で三大都市圏をつなぐ日本の新たな大動脈として、人や情報の交流を促し、経済の活性化、都市の発展につながることが期待されます。こうした大きなポテンシャルを生かすため、市では橋本駅周辺と相模原駅周辺の一体的なエリアを中心とした広域交流拠点の形成を図るとともに、周辺都市との連携によって圏域全体の発展をリードする、50年、100年先を見据えた「人や企業に選ばれるまちづくり」に取り組んでまいります。その一翼を担う橋本駅周辺では、リニア中央新幹線の開業に向けて、首都圏南西部の交流ゲートとして、業務や商業、文化・交流等のさらなる都市機能の集積や、駅周辺の交通環境の改善・強化に取り組みたいと考えております。リニア中央新幹線建設に伴う環境への影響につきましては、今回の準備書を確認し、十分な調査や保全措置等がなされるよう、引き続き、神奈川県を通じてJR東海に求めてまいります。 ---------- 神奈川県駅(地下駅)のイメージ   駅は、計画路線上で技術的に設置可能であることや、利便性が確保されることなどから、橋本駅付近に設置されることが示されています。地下約30mに幅最大約50m、長さ約1km、面積約3.5haの規模で、主な旅客施設は地下3階構造となる見込みです。地下3階には2面4線の島式ホームが設置されるほか、地下2階に入出場口や旅客トイレなどが設置される予定です。JR東海では、地下1階や地上部については地元等での活用を想定しています。 ---------- 路線・施設の概要  計画路線は、町田市境から相模川までは、地下トンネル構造でできる限り直線に近い線形とし、相模川から山梨県境までは主に山岳トンネル構造となります。市内を通過する約23kmのうち、約90%がトンネルとされています。 車両基地  東京都(品川)〜名古屋市に2か所設置される車両基地のうち、「関東車両基地」が緑区内に設置されることが示されています。自然公園、都市公園、自然環境保全地域を回避し、環境への影響が少なく、平坦地を確保できることなどから、鳥屋付近の地上に約50ha(最大幅約350m、長さ約2q)の規模で計画されています。関東車両基地には、新幹線車両の留置、検査、整備等を行うための留置線、検査庫、臨時修繕庫、事務所等が設置されるほか、保守用車車庫、保守用車検修庫、作業庫等が設置される保守基地が併設されます。 非常口(山岳部)  市内4か所の設置が示されており、トンネル内の換気や異常時の避難等に使用されます。一部の非常口は本線部のトンネル掘削工事の起点となります。 変電施設  列車の制御に必要な電力を供給するため、路線沿線に20〜40kmの間隔、広さ約3.2haの規模で設置されることが示されています。市内では、緑区小倉付近と車両基地内の地上に計画されています。 ---------- 環境影響評価準備書の概要  9月20日に、JR東海からリニア中央新幹線(東京都・名古屋市間)事業について、環境影響評価法・県環境影響評価条例に基づく「環境影響評価準備書」が公告されました。この準備書の中には、県内で計画されている路線、地下駅、車両基地の位置や工事方法などが示されるとともに、事業(工事や運行)による環境影響について、大気環境、水環境、動物、植物、生態系などの調査・予測や評価した結果と環境保全措置などがまとめられています。  JR東海では、準備書の内容について、環境保全の観点からの意見を募集しているので、意見のある場合はJR東海へ提出してください。 意見の提出方法 ◆インターネット JR東海ホームページの専用入力フォーム (https://jr-central.co.jp/public/opinion/input)から ◆郵送(様式は自由) 11月5日(必着)までに、住所、氏名(法人・団体の場合は団体名、代表者の氏名、所在地)、意見を書いて、JR東海 中央新幹線環境影響評価準備書 ご意見受付係(郵便番号108−8799 高輪郵便局留)へ   市内の準備書縦覧場所 縦覧期間 11月5日(火曜日)まで ※土・日曜日、祝日等を除く ◆公共施設  縦覧時間 午前8時30分〜正午、午後1時〜5時 縦覧場所 環境政策課、大沢まちづくりセンター、緑区役所行政資料コーナー、串川出張所、城山総合事務所行政資料コーナー、鳥屋出張所、津久井総合事務所行政資料コーナー、青野原出張所、相模湖総合事務所行政資料コーナー、青根出張所、藤野総合事務所行政資料コーナー、南区役所行政資料コーナー ◆JR東海 縦覧時間 午前9時〜午後5時 ※土・日曜日、祝日等を除く 縦覧場所 JR東海 環境保全事務所(神奈川) 中央区相模原4−3−14(相模原第一生命ビル4階)電話042−756−7261 ※JR東海のホームページ(http://jr-central.co.jp/)からもご覧になれます。 ---------- 広域交流拠点としてのまちづくり  本市は、リニア中央新幹線の建設や小田急多摩線の延伸、さがみ縦貫道路(圏央道)の整備等、広域交通網のさらなる充実が見込まれることから、首都圏南西部の玄関口として、また、東京都心や関西方面、湘南方面などのさまざまな圏域からの交通網が交差する内陸ハブシティとしての役割を果たしていきます。  市では、リニア中央新幹線の駅設置が見込まれる橋本駅周辺や、相模総合補給廠(しょう)の一部返還等の取り組みを進めている相模原駅周辺を一体的なエリアと捉え、首都圏南西部の「広域交流拠点」としてのまちづくりを進めていきます。現在、この拠点の将来像や体系的な整備方針に関して、有識者等による「広域交流拠点基本計画検討委員会」で議論を行っており、今年度末を目途に「広域交流拠点基本計画」を策定します。 ---------- 今後の予定 環境影響評価  環境影響評価準備書(平成25年9月)、環境影響評価書(平成26年予定) 工事実施計画の認可(平成26年予定)、着工(平成26年予定)、東京都(品川)〜名古屋市開業(平成39年予定)、名古屋市〜大阪市開業(平成57年予定) 問い合わせ  ◆リニア中央新幹線と駅周辺のまちづくりについて 広域交流拠点推進課 電話042−707−7047 ◆環境影響評価準備書について 環境政策課 電話042−769−8240 ◆リニア中央新幹線の具体的な事業内容について JR東海 環境保全事務所(神奈川)電話042−756−7261