広報さがみはら No.1273 平成25年(2013年)9月15日号 6.7面 ---------- 特集 認知症にやさしいまちづくり〜地域で認知症の人や家や家族を支えるために〜  認知症の人は、周囲の理解と気遣いがあれば穏やかに暮らしていくことができます。市では、認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らせるまちづくりをめざして、さまざまな取り組みを行っています。 問い合わせ 高齢者支援課 電話042−769−9249 知る 認知症とは?  認知症とは、脳の細胞が死んでしまったり働きが悪くなったりしたために、さまざまな障害が起こり、生活する上で支障が出ている状態(およそ6か月以上継続)をいいます。  昨年8月に発表された国の推計によると、介護を必要とする65歳以上の認知症高齢者は全国で305万人。高齢者10人に1人が認知症ということになります。 認知症と老化によるもの忘れの違いは? 認知症によるもの忘れ ◆体験そのものを忘れる  (例)ご飯はまだ? ◆もの忘れの自覚がない  (例)何のこと? ◆親しい人やよく行く場所が分からなくなる  (例)妻に「はじめまして」と言う ◆自分の今いる場所や時間が分からなくなる 老化によるもの忘れ ◆体験の一部を忘れる  (例)ご飯は何を食べたかしら? ◆もの忘れの自覚がある  (例)あっ!! 忘れてた! ◆親しい人やよく行く場所は忘れない  (例)最近会った人の名前が思い出せない ◆自分の今いる場所や時間は分かる もしかして認知症?と思ったら 5分前と同じことを言ったり聞いたりする 置き忘れやしまい忘れが目立つ 同じものばかり買ってくる 下着を着替えなくなった 元気がない、趣味や家事をしなくなった 慣れたところで道に迷う 怒りっぽくなった 大声を出したり、暴力を振るう お金などを盗まれたと訴える などの項目にいくつか当てはまる等、不安に感じた人は、かかりつけ医に相談してください。 認知症の人と接するときの「3つの“ない”」 おどろかせない  突然後ろから声を掛けると、びっくりして転倒してしまうことがあります。相手の視界に入ってから声を掛けましょう。 急がせない  一度にたくさん話し掛けられたり、急がされたりすると混乱してしまいます。反応を伺いながらゆっくり会話をしましょう。 自尊心を傷つけない  認知症になっても、感情やその人らしさは変わりません。失敗を責めたり、きつく注意したりするのではなく、気持ちに寄り添いましょう。 もっと知るために 〜気軽に参加してください〜 講演会ここが聞きたい 認知症〜認知症の基礎と最新情報〜  親の介護に不安な人、自分が認知症になるのではないかと不安な人などに向けて、認知症についての基礎知識と最新の治療法や予防法をお話しします。 日時 10月31日(木曜日) 午後2時〜4時30分  会場 南保健福祉センター 講師 新井久稔さん(相模台病院医師)   定員 110人(申込順) 申し込み 10月20日までに、電話で市コールセンター(電話042−770−7777)へ  高齢者認知症相談 講演会のほかにも、認知症相談を実施しています。詳しくは別冊ウェルネス通信1nをご覧ください。 ---------- 認知症の人とその家族を支えたい 認知症家族会「友知草(ともしりそう)の会」  認知症の人を介護している家族の人たちが集い、より良い介護の方法や、介護の悩みなどを語り合い、会員同士の親睦と交流を図っています。  月に1度の「ほっとタイム(相談会)」では、介護についての相談や活発な情報交換が行われています。 「気持ちを理解してもらえて、心が元気になる場所」 徳田富美子さん  75歳と79歳の両親を介護しています。友知草の会へは地域包括支援センターからの紹介で参加しました。  朝思い詰めていても、会に参加した後は気持ちがスーッと楽になっています。介護で息が詰まりそうなとき、アドバイスがほしいときにはすぐに相談に乗ってもらっています。 「体験者にしか分からないことを同じ立場で分かってもらえる」 柳川香代子さん  一人暮らしをしている父を通いで介護しています。離れていることもあり、近所の人には認知症について伝え、見守ってもらい助かっています。  講演会をきっかけに友知草の会に参加しました。経験者の話を聞いて共感したり、介護について相談したりすることで、落ち着いた気持ちで父に接することができています。 ほかにも… 介護家族教室 地域包括支援センターでは、介護者を対象に介護者同士の交流や情報交換を行っています。 ---------- 利用してください 認知症高齢者・障害者等徘徊(はいかい)SOSネットワークシステム  認知症の人などが行方不明になった場合に、警察や交通機関など関係機関の協力で、早期発見につなげる登録制のシステムです。 認知症高齢者・障害者等徘徊検索サービス  徘徊のある認知症の人などを介護する家族に、小型発信機を貸与し、その居場所を知らせるサービスです(有料)。 成年後見制度  認知症や障害などにより、自分で十分な判断ができない人の財産管理や契約等について、家庭裁判所により選ばれた成年後見人等が行うことで、本人の権利を守り、生活を支援する制度です。 ※申し込み方法など詳しくは、お近くの高齢者相談課か保健福祉課へお問い合わせください 介護する人にやさしい社会へ 「介護マーク」〜このマークを見掛けたら、温かく見守ってください 〜 介護マークはこんなときに役立ちます ●異性の介護者がトイレの付き添いなどで周囲の理解を得にくいとき ●介護していることを周囲にさりげなく知ってもらいたいとき ●男性介護者が女性用下着を購入するとき 介護マークは各高齢者相談課で配布しています。 問い合わせ 緑高齢者相談課  電話042−775−8812 中央高齢者相談課 電話042−769−8349 南高齢者相談課  電話042−701−7704 城山保健福祉課  電話042−783−8120 津久井保健福祉課 電話042−780−1408 相模湖保健福祉課 電話042−684−3215 藤野保健福祉課  電話042−687−5511 ---------- 〜気軽に相談してください〜 身近な相談窓口「地域包括支援センター」  地域包括支援センターは、高齢者の介護や健康などの総合的な相談・支援を行う地域の拠点です。市が社会福祉法人などに運営を委託し、保健師や主任ケアマネジャー、社会福祉士など専門職による支援を行っています。 橋本地域 電話番号 042−773−5812 大沢地域 電話番号 042−760−1210 城山地域 電話番号 042−783−0030 津久井地域 電話番号 042−780−5790 相模湖地域  電話番号 042−685−1538 藤野地域 電話番号 042−686−6705 小山地域 電話番号 042−752−1321 清新地域 電話番号 042−771−3373 横山地域 電話番号 042−751−6662 中央地域 電話番号 042−730−3886 星が丘地域 電話番号 042−758−7719 光が丘地域 電話番号 042−750−1067 大野北地域 電話番号 042−768−2195 田名地域 電話番号 042−764−6831 上溝地域 電話番号 042−768−1805 大野中地域 電話番号 042−758−8278 大野南地域 電話番号 042−766−3481 麻溝地域 電話番号 042−777−6858 新磯地域 電話番号 046−252−7646 相模台地域 電話番号 042−741−6665 相武台地域 電話番号 042−745−2644 東林地域 電話番号 042−740−7708 認知症疾患医療センター  認知症の医療に関する相談に、専門知識を持った精神保健福祉士が応じます。まずはかかりつけ医に相談し、それでも分からないことがあれば気軽に相談してください。必要に応じて、地域包括支援センターやかかりつけ医と連携しながら対応します。 受付日時 月〜金曜日 午前9時30分〜午後4時30分 電話042−748−7099(北里大学東病院内)