広報さがみはら NO.1244 平成24年(2012年)7月1日号 6・7面 特集 マンホールの下に広がる世界 暮らしを支える下水道  下水道は、台所や風呂、トイレなどから出る生活排水や事業所などからの排水を、下水道管を通して下水処理場まで送り、きれいで安全な状態へと浄化して海や川に戻します。また、雨水を河川に排水するなど、大雨によって発生する浸水被害からまちを守る役割も果たしている、暮らしに欠かせないとても大切な施設です。  市では、昭和42年に公共下水道事業に着手し、急激な人口増加のなか、その整備を最優先に進めてきました。その結果、今では下水道の普及率は95%以上に達しています。  しかし、すでに整備後40年を経過した施設の老朽化や近年の局地的集中豪雨の多発などの課題に対応するため、平成23年に「下水道ビジョン」を策定して下水道のさまざまな課題に取り組んでいます。  湖や森林などを有し、水源地として豊かな自然環境と共生する私たちのまち「潤水都市 さがみはら」の、下水道の役割と市の取り組みを紹介します。マンホールの下で私たちの暮らしを支える下水道に思いを巡らせてみませんか。 快適な生活環境をつくる  側溝などに生活排水が流れると、害虫や悪臭が発生するもとになります。下水道はこれらを防止し、快適な環境をつくります。 豊かな自然環境を守る  汚水の放流による河川や海の汚濁を防ぎ、自然環境を守ります。 安心して暮らせるまちをつくる  雨水を排水し、集中豪雨などによる浸水からまちを守ります。 ※下水道ビジョンは、各行政資料コーナーで閲覧できるほか、市ホームページの 市政情報 → 下水道 からご覧になれます。 豊かな自然環境を守る ◇水源地域で進める生活排水対策  多くの県民の水がめとして湖などを有する相模原市では、水源地域の水質や自然環境を守るための下水道事業を進めています。 ○下水道の整備と高度処理型合併浄化槽の設置  水源地域で下水道整備を進めるとともに、比較的家屋の少ない一部の地域では、個別に市管理の浄化槽を設置して生活排水対策を進めています。 ○農業集落排水施設の高度化を推進  緑区牧野の一部では、平成8年から農業集落排水施設と呼ばれる小規模処理施設により、生活排水処理を行い相模湖に排水しています。湖のさらなる水質向上に向けて、排水の高度処理化に取り組んでいきます。 快適な生活環境をつくる ◇合流式から分流式に改善中  本市は公共下水道事業を始めた当初、汚水と雨水を同じ下水道管で流す合流式で整備を進めました。合流式は、一本の下水道管で、生活環境の改善と浸水対策が同時にできる方式で、多くの都市で採用されていました。  しかし、汚水と雨水を一本の管に流すため、大雨の際に一部の水が河川に放流されてしまうなど、衛生上、水質保全上の問題があります。このため、市では、合流式となっている市役所や相模原駅周辺の地域で、汚水と雨水を別々の管に流す分流式への改善を進めています。 ◇工事は同一箇所で2年間にわたり実施  1年目に本管を埋設し、2年目に家庭などからの排水の切り替えを行います。この際、雨水の浸入などを防ぐため、敷地内にあるコンクリート製の汚水ますは、塩化ビニル製の汚水ますに変更します。 安心して暮らせるまちをつくる ◇浸水対策 〜台風・ゲリラ豪雨などに備えて〜  急激な市街化に伴い宅地や道路が増加し、緑地や空き地など雨水が浸透できる区域が減少しました。そこに局所的に大雨が降るという気象条件が重なると、雨水が短時間に大量に流出する都市型洪水が発生します。このため浸水被害のおそれのある地域から優先的に「雨水管」の整備を進めています。  また、雨水調整池は大雨などの際に一時的に雨水をためるとともに、地中に浸透させるための施設で、公園や駅前広場の地下など市内106か所に設置しています。一部の雨水調整池は、晴天時などには公園やスポーツ広場としても利用されています。  さらに、住宅等の建設の際には、雨どいから雨を集め地中へ浸透させる「雨水浸透ます」の設置や、その後の管理など、市民の皆さんにも浸水対策へのご協力をいただいています。 ◇地震対策 〜ポンプ場や下水管の耐震化〜  川沿いなど低い地域から出る汚水を円滑に下水処理場へ送るため、市内には7か所の中継ポンプ場があります。市では、これらの耐震化工事を進めるとともに、下水管の耐震化についても老朽化の状況等を調査して対策を進めています。 下水道豆知識 ◇マンホールのふたの絵柄  まちのあちこちで見かけるマンホール。皆さんは絵柄を覚えていますか。市内の下水道マンホールのふたには、雨水管に市の花「アジサイ」、汚水管に市の木「ケヤキ」が描かれています。絵柄は市によってさまざまなものがあります。 ◇マンホールがトイレになる!?  大規模な災害などが発生すると、断水等により水洗トイレが利用できなくなることがあります。市では、このような事態に備え、非常時に避難所などでマンホールがトイレとして利用できる「マンホールトイレ」を備えています。 下水処理場  市内の家庭などから出された汚水は、茅ヶ崎市にある「相模川流域下水道左岸処理場」できれいにし、海に流しています。  処理場は見学が可能で、水がきれいになる仕組みの説明を聞くこともできます。 ※見学には事前の申し込みが必要です。 お問い合わせ 柳島管理センター 電話0467−85−1241 下水道を大切に  下水道管が壊れたり詰まったりすると、多くの人が困り、修理にも多額の費用がかかります。危険物や詰まりの原因になるものは流さないよう、皆さんのご協力をお願いします。 ガソリンなどの危険物を流さない 調理用油など詰まりの原因になるものを流さない おむつなど水に溶けないものを流さない お問い合わせ 下水道管理課 電話042−769−8270 下水道整備課 電話042−769−8271 津久井上下水道整備課 電話042−780−1409 ---------- 市立博物館の催し プラネタリウム新番組「あかり〜赤外線天文衛星が見た宇宙〜」  赤外線で天体を観測する意味やこれまでの観測成果などについて解説します。 期間 9月2日(日曜日)まで 時間 午後2時40分 定員 210人(先着順) ※希望者は直接会場へ 費用 500円(4歳〜中学生200円、65歳以上250円) 夏休み親子天文教室「手作り天体望遠鏡」  親子で天体望遠鏡工作キットを組み立て、天体を観望します。 日時 7月31日(火曜日)午後3時30分〜8時 対象 小学生とその保護者 定員 35組(1組3人まで、申込順) 費用 2,400円(教材費・1キット) 申し込み 7月15日まで(売り切れ次第終了)に同館で工作キットを購入し、添付の申込書を同館へ 星空観望会(7月)  星空解説後、40p大型望遠鏡で観望します。 日時 7月6日(金曜日)・21日(土曜日)午後7時〜8時30分 定員 各120人(先着順)※中学生以下は保護者同伴 ※希望者は、当日午後6時30分〜7時に直接会場へ 夏休み星空観望会(8月)  星空解説後、40p大型望遠鏡で観望します。 日にち 8月3日(金曜日)・11日(土曜日)・17日(金曜日)・25日(土曜日)・31日(金曜日) 時間 午後7時〜8時30分 定員 各120人(抽選)※中学生以下は保護者同伴 申し込み 往復はがきかEメール(1組1回5人まで)に全員の氏名(代表者に○)・年齢、代表者の住所、電話番号、参加希望日(第1希望のみ)、「夏休み星空観望会」と書いて、7月15日(必着)までに同館へ 夏季企画展「宇宙科学の先駆者たち〜糸川英夫と小田稔〜」  日本の宇宙科学を推し進めた2人のゆかりの品々やエピソード、日本の宇宙科学の現状と今後について紹介します。 期間 7月14日(土曜日)〜9月2日(日曜日) 子ども鉱物教室「鉱物のふしぎ」〈全2回〉  ミョウバン結晶の育成実験や鉱物の硬さ比べなどを通して、鉱物についての初歩を学習します。 日時 7月31日(火曜日)・8月7日(火曜日)午後2時〜4時 対象 小学校4年生〜中学生(小学生は保護者同伴) 定員 30人(抽選) 申し込み 往復はがき(1枚に保護者を含め5人まで)に全員の氏名(代表者に○)・学年、代表者の住所・電話番号、「子ども鉱物教室」と書いて、7月14日(必着)までに同館へ 市立博物館 郵便番号252−0221 相模原市中央区高根3−1−15 Eメール star@city.sagamihara.kanagawa.jp 電話042−750−8030 開館時間 午前9時30分〜午後5時 7月の休館日 月曜日(祝日の場合は翌日) ---------- 相模の大凧センターの催し 樹脂粘土ミニケーキ作り教室  簡単に細工ができる樹脂粘土で直径5pほどのミニケーキを作ります。 日時 7月22日(日曜日)午後2時〜4時 対象 小学生以上の人=30人(申込順) 費用 1,000円(材料費など) 親子で楽しむ凧(たこ)作り教室   作り方が簡単なダイヤ凧を作って凧揚げをします。 日時 7月28日(土曜日)午後1時30分〜4時 定員 20人(申込順) ※小学生以上は1人でも参加できます。 費用 500円(材料費など) 申し込み 直接か電話で同センター(電話046−255−1311)へ ---------- 古民家園の七夕飾り  願い事を書いて、笹竹(ささだけ)に短冊を飾ってみませんか。 期間 7月7日(土曜日)まで 会場 同園(相模川自然の村公園内) ※希望者は直接会場へ お問い合わせ 文化財保護課 電話042−769−8371 ---------- 旧石器ハテナ館の催し 講演会 旧石器時代の石器貯蔵〜田名塩田遺跡群出土黒曜石原石から〜  今年度、市指定文化財として新たに指定された「田名塩田遺跡群出土黒曜石原石」を中心に、旧石器時代の石器についてお話しします。 日時 7月14日(土曜日)午後2時〜4時 講師 砂田佳弘さん(県埋蔵文化財センター主幹) 定員 100人(先着順) ※希望者は直接会場へ 体験教室 弓矢作り  竹で弓矢を作り、的当てゲームで試射体験します。 日時 7月15日(日曜日)午後2時〜4時 対象 小学生以上の人=30人(申込順) 費用 50円(材料費) 申し込み 電話で同館へ お問い合わせ 旧石器ハテナ館 電話042−777−6371