日本を一躍、惑星のパイオニアにする
宇宙航空プロジェクト研究員の大月祥子さんは、JAXA相模原キャンパスで、金星探査機「あかつき」のPLANETーCプロジェクトに携わっている。日本を一躍、惑星探査のパイオニアにするといわれる「あかつき」。その役割とは一体どのようなものなのか、大月さんに聞いた。「金星は自転周期が地球の243倍と非常に長いのに、雲の高さでは毎秒100mもの強い風が吹き荒れています。この大気の動きの謎を解明するのが、『あかつき』の探査目的です」。また、赤外線で金星の地表を見て火山活動を調査することも、今回のミッションに含まれているとのこと。プロジェクトの中心拠点となっている相模原キャンパスでは、探査機本体や赤外線カメラに関するさまざまな試験が行われている。
地元の人々が気軽に見学に来てくれる
このプロジェクトに携わるため、大月さんが相模原キャンパスに赴任してきたのは約2年前。最初はとにかく空が広いことに驚いたという。「美しい空と緑、そして人工的な光のバランスが良く、赤外線カメラのテスト撮影では窓から見える相模原の風景を撮りました。落ち着いて研究のできる素晴らしい場所だと思いました」。もう一つの驚きは、この施設が「宇宙研」と地元の人たちに呼ばれ、親しまれていることだったそうだ。「研究施設というと閉鎖的なイメージのところが多いのですが、この相模原キャンパスは地域密着型。毎年夏に行われている一般公開の時には、小さなお子さんからお年寄りまで、たくさんの方が来てくださって夏祭りみたいになるんです」。普段から、地元の人々が気軽に見学に来てくれるのもうれしいという。
子どもたちに身近な存在でありたい
高校時代に、惑星探査機に載せるエアバックを手作りするNASAの女性職員をテレビで見て、「自分の手で作ったものが、惑星に行ったらいいな」と思ったのが、この道に進むきっかけになったという大月さん。「JAXAで見たこと聞いたことが、子どもたちの夢を育てるきっかけになればいいですね。そのためにも、ここは常に子どもたちに身近な存在でありたいと思っています」と子どもたちへの思いを語ってくれた。相模原で生まれた「あかつき」は、国内外から寄せられた約26万通ものメッセージを載せ、いよいよ金星へ向かって旅立つ。
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