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インタビュー 山の整備で緑を守り、水を守る。有限会社サトウ草木 代表取締役 佐藤 好延

故郷の山を整備して救いたい

佐藤さんは、消防士として27年勤務した後、林業の会社を立ち上げたという異色の経歴を持つ。故郷の山を整備して救いたい、若手の林業従事者を育てたいという強い思いからの転身だったという。「津久井の青根に育ち、地元の自然をずっと見てきたのですが、1975年頃から山の荒廃や川の汚染が気になり出したんです。そこで悩んだ末に思いきって退職し、1996年から林業に取り組むことにしました」。森林組合でのアルバイト経験があったとはいうものの、創業当時は苦労も多かったに違いない。「林業は通年の仕事確保が難しい。でも企業理念を理解し、応援してくださる方々のおかげで、仕事が絶えることなくやってこられました」。とはいえ、山を整備することの大切さは、一般的にほとんど認知されていないと佐藤さんは嘆く。「※水源の森林エリアにある私有林の約36%が相模原にあります。この大切な水資源を守るには、山の整備が重要なんです。でも林業従事者が減って、山が荒廃していく現状に声を上げる人は少ない」。そこで佐藤さんは、多くの人に現状を知ってもらおうと、各所で講演を行ったり、小学生に体験学習のイベントを行ったりしている。年間20回近く行っている活動の多くは、ボランティアだというから頭が下がる。

※神奈川県の広域的な水源であるダム水源等を保全する上で重要な森林区域

相模原は便利な暮らしと山の暮らしを両立させられる

地元の自然と生活を見続けてきた佐藤さんが考える相模原の魅力は、市街地のすぐ近くにスケールの大きな自然があることだそうだ。だが「まだその魅力を生かしきれていない」ともいう。また、心配なのは林業の担い手が減ると共に進む、山間部の人口の減少だという。今後は山を整備することで、故郷に人を呼び戻したいと考えている。「相模原は便利な暮らしと山の暮らしを両立させられる。季節のうつろいが感じられる美しい山には、自然と人が集まってくるはず」。そして、佐藤さんのライフワークともいえる「津久井産木材」の活用への取り組みが、その手段の一つにもなるという。「育てた木を使ってこそ山は生き返る。これまで活用されていなかった津久井産木材を使って家を建て、住んでもらう。そんな計画をしています。津久井産木材の良さを知ってもらうと同時に、山間部の村をこれで活気づけたい」。相模原の自然には、未来を開く多くの可能性がある。

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