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ギャラリースタッフセレクション20 松沢真紀(Maki Matsuzawa)展 -空飛ぶ男-

この展覧会は、各ギャラリースタッフが注目する若手作家を、毎回厳選し紹介していくシリーズ展です。

平成19年7月19日(木曜日)から9月4日(火曜日)まで

相模原市民ギャラリー会場

相模原市民ギャラリー会場写真

「遊覧飛行inタイ」(出品作品)

「遊覧飛行inタイ」 2007年、162×130.5、キャンバス・油彩

  • 2007年、162×130.5、キャンバス・油彩

プロフィール

  • 1982年
    横浜生まれ
  • 2003年
    女子美術大学芸術学部絵画学科洋画専攻入学
    「mother」 杉並アート公募展入選
  • 2004年
    青木繁大賞記念公募展入選
  • 2005年
    「工事中」 神奈川美術展 はまぎん財団賞 受賞
    「工事中」「mother」 世界堂絵画公募展 クサカベ賞 受賞
  • 2006年
    青木繁大賞記念公募展入選
    女子美術大学 奨励賞 受賞
  • 2007年
    女子美術大学芸術学部絵画学科洋画専攻卒業
    「夜」 女子美術大学 卒業制作賞 受賞
    女子美術大学大学院美術研究科美術専攻洋画修士課程入学

解説

絵筆を持った「神」 どうして男たちは空を飛ぶのか

その男は空を飛んでいた。
まだあまりうまく飛べないのか、スマートさはなく、ばたついている。
むしろ、自分の意志に反して身体が浮き上がってしまったかのようだ。
その男の眼下には町が広がっていた。
いつかどこかで見たことがあるような、ないような、時代・国籍とも曖昧な町。
空飛ぶ男は空中をばたつきながら、それらの町で起こる人々の喜劇・悲劇を見守っていた。
ふと、自分の位置が気にかかった。
空飛ぶ男の靴の裏が見える。
自分は男と一緒に空を飛んでいるのだ!
いつのまにか、自分も空飛ぶ男の一人になっていた。

この男たちは下界に生きる人間とは違った。
しかし、「神」というにはおぼつかなかった。
何しろ頼りにならない。
空飛ぶ自分を満足にコントロールすることもできない。
「神」はほかにいるに違いない。
思ったとおり、「神」はほかにいた。

「神」は絵筆を持っていた。
「神」はその絵筆の先から世界を創り出し、男たちを創り出した。
おもしろいように「神」は世界を創った。
その「神」はせっかちだった。
おおまかな構図が決まると、いきなりキャンバスに世界を創り始める。
世界は創造過程のなかで、次第に形となって現れた。
また、新しい世界が生まれた。
今度の世界では、小道具のようだった雲が、よりリアルに湧き上がっていた。
「神」は、また空飛ぶ男を創り出すのであろう。
しかし、女は飛ぶことが許されなかった。
女は意思を持ちすぎた。
「神」は自由に操れる男だけに、空を飛ぶことを許した。
男たちは意思をもつことは許されず、「神」によって操られた。

空飛ぶ男。追いかける自分。
ふと、自分の存在が気にかかった。
もしかしたら、自分も「神」の筆によって生み出された存在なのかも知れない。
そう思うと、何だか身体が浮き上がるような気がしてきた・・・
そう思うと、だんだん意思がなくなってきたような気がしてきた・・・
遠くで絵筆を持った「神」がほくそ笑んでいる・・・

相模原市民ギャラリー 学芸員柳川雅史

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このページに記載されている情報の担当課

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