広報さがみはら NO.1254 平成24年(2012年)12月1日号 6・7面 特集 私にもできる? 「消防団」 お問い合わせ 消防総務課 電話042−751−9116 「地域に貢献したい!」この想いを 今、行動に  あなたの暮らす地域にも、日頃から災害に備え、火事や災害が起こったときに駆け付ける「消防団」があります。そして、その「消防団」は、地域に「住んでいる」「働いている」皆さんによって成り立っていることを知っていますか。  東日本大震災以降、皆さんの防災意識の高まりの中で、心の片隅に「私も地域に何か貢献したい」という気持ちがある人も少なくないのではないでしょうか。  消防団には、会社員、自営業、主婦、学生などさまざまな団員が参加しています。また、その活動は消火活動や救助活動だけでなく、火災予防や防災啓発など、誰にでもできることがたくさんあります。  この機会に消防団を知り、一緒に力を合わせて愛するまちを守る活動に参加しませんか。 消防団とは  消防団は、その地域に「住んでいる」「働いている」人たちによって構成される市町村の消防機関です。団員は、一人ひとりが、それぞれの仕事を持ちながら、「自分たちのまちは、自分たちで守る」という「心」で活動しています。 相模原市の消防団  本市消防団は、1団6方面隊(中央・南・北・津久井・相模湖・藤野方面隊)33分団107部、1,548人(定数1,698人)で組織され、消防車両116台を保有し、市内全域で活動していています。 消防団の活動  消防団の主な活動は、消火活動をはじめ、地震や風水害などにおける救出・救護活動などの災害時の活動はもとより、平常時においても防火・防災の啓発や心肺蘇生法などの救命講習、自主防災訓練の指導などを行っています。 消防団と消防署の違い  常勤の消防職員(定数723人)が勤務する消防署とは異なり、消防団は、火災や大規模災害発生時に自宅や職場から現場へ駆け付け、その地域での経験を生かした消火活動、救出・救護活動を行います。消防団員の身分は、非常勤特別職の地方公務員です。 相模原市消防団各方面隊の管轄区域 中央区 中央方面隊 南区 南方面隊 緑区 北方面隊(橋本・大沢・城山地区)、津久井方面隊(津久井地区)、相模湖方面隊(相模湖地区)、藤野方面隊(藤野地区) 私たちのまちの消防団員に聞きました。 藤野方面隊 副方面隊長 鈴木 徹さん(大工) 俺たち消防団が活動しなければという思いが奮い立つ。  「少しでも地域のためになれば」と思い、消防団に入団しました。自分たちが住んでいる「まち」で火災などの災害が発生すると、「俺たち消防団」が活動しなければという思いが奮い立ちます。また、住民の方々から「ありがとう」の感謝の気持ちをいただくと、うれしさで疲れも忘れてしまいます。 相模湖方面隊 方面隊長 小野澤明英さん(農業) 日頃の訓練の大切さを痛感しました。  消防団歴27年。平成6年の山林火災が特に印象に残っています。高尾山から相模湖に通じる登山道付近が広範囲に燃えたため、日頃の訓練の成果を生かし、麓の河川から数キロメートルにもわたりホースを延ばして、仲間と共に懸命に消火活動を行いました。火災はおよそ24時間後に消火できましたが、団員は疲れ切っていました。そんなとき、近隣の方が炊き出しで作ってくれた「おにぎり」と「とん汁」の味は、今でも忘れることができません。 津久井方面隊 第6分団第2部 班長 早戸 望さん(地方公務員) 入ると意外と楽しい消防団には、『絆』があります。  消防団は災害現場での消火活動や日々の訓練など、決して楽とはいえない活動ですが、それにも増して「絆」を感じることができます。  消防団にはいろいろな職業の人がいるので、訓練後の懇親会では、消防団活動についてはもちろんですが、普段職場では聞けない話など、さまざまな話題で盛り上がります。 北方面隊 第1分団第2部 団員 佐藤詠美さん(大学生)、工藤誠子さん(大学生) 若い力で地域のために活動し地域をもっと好きになる。  相模原市では今年度、災害現場に実際に出動する消防団の部隊に、初めて女性が入団し、現在4人の女性団員が活動しています。私たちも入団したばかりですが、これからもっと消防団活動や防災の知識を身に付け、少しでも皆さんの役に立ちたいと思っています。 中央方面隊 副方面隊長 中島幸平さん(建設業)、団員 中島祥平さん(大学生) 相模原市消防団の「親子鷹」。地域を守るため、共に精進する父と息子。 【父・幸平さん】  「地域を守っている」ということが実感できることと、仲間との強い団結力を培えることが消防団の魅力です。 【子・祥平さん】  消防団には自分自身を成長させるために入団しました。さまざまな職業の方が同じ目的を持って活動しているところが素晴らしいと思います。 南方面隊 副方面隊長 村上鉄弥さん(建設業) 家族も応援。地域からも頼られる自慢のお父さん。  現役の団員さんからの勧誘と、父からの強い薦めもあり、入団を決意しました。また、家族の応援に支えられて活動を続けています。消防団は何よりも、一緒に苦労した仲間と達成感や一体感を味わうことができます。  一人でも多くの消防団員が増えることで、「地域の防災力」の向上につながります。消防団への入団を心よりお待ちしています。 女性部 団員 江成芳未さん(主婦) 育児に家事にと奮闘中のママ。消防団にも女性ならではの活動があります。  消防団は、火災など男性が活動する場所というイメージがありますが、お子さんやお年寄りの方への防火指導など、「女性ならではの活動」があります。女性の皆さん、ぜひ、私たちと一緒に活動しましょう。 市消防団「女性部」愛称募集  平成13年に発足した「女性部」が、より一層市民の皆さんに親しまれるものとなるため、愛称を募集しています。  おおむね15文字以内のすてきな愛称を付けてください。 募集期限 12月14日(必着) ※詳しくは各消防署・分署などにある募集要項をご覧ください。市ホームページの 暮らしの情報 → 消防情報 からもご覧になれます。 消防団員の確保が課題 相模原市消防団長 関根成興さん(飲食業)  日頃から、消防団活動にご理解、ご協力をいただき、ありがとうございます。  各地域の消防団員は、住民の方々の生命、身体、財産を災害から守るという強い使命に燃え、勇敢かつ献身的に日々任務にあたっています。しかし、消防団を取り巻く環境も変化し、現在、消防団員の確保が大きな課題になっています。また、東日本大震災を機に、消防団の必要性が再認識されています。市民の皆さまには、引き続き消防団活動へのご理解と、消防団員の確保にご協力をお願いします。 〜東日本大震災で被災した経験から〜 住民の命を守るため全力で 大船渡市消防団長 今野武義さん  相模原市民の皆さまには、これまで数多くの心温まるご支援をいただき、心より感謝申し上げます。  東日本大震災は、当市に400人を超える死者・行方不明者、5,500戸以上の建物の全・半壊など、甚大な被害をもたらしました。私たち消防団員も地震直後から、自ら被災しながらも住民の命を守るため、水門閉鎖や避難誘導、救助活動などの任務を全力で遂行しました。この経験を少しでも伝えるため、大船渡市消防団は今年6月に相模原市を訪問し、意見交換なども行いました。消防団活動に、ぜひご理解、ご協力をお願いします。 消防団で活動しませんか  消防団には皆さんの「力」が必要です。女性や大学生も入団できます。消防団では全国的な傾向として年々団員数が減少し、本市でも、現在、150人が不足しています。市内に在住か在勤・在学の18歳以上の健康な人であれば、どなたでも入団できます。詳しくは、お近くの消防署か消防総務課にお問い合わせください。