広報さがみはら NO.1243 平成24年(2012年)6月15日号 6・7面 ---------- 正しく受けて元気に過ごそう!乳幼児の予防接種 予防接種とは?  生まれてきた赤ちゃんがお母さんからもらった、病気に対する抵抗力(免疫)は、生後3〜12か月でほとんど失われてしまいます。赤ちゃんが自分で免疫をつくり、病気を予防する助けとなるのが予防接種です。  病気の原因となるウイルスや細菌などの力を弱めてつくられた予防接種液(ワクチン)を体に接種するので、なるべく体調が良いときに受けるようにしましょう。 接種間隔にご注意を!  ここ数年、乳幼児を対象にした新しいワクチンが次々と発売されています。ほとんどのワクチンは複数回の接種が必要で、種類によって回数や間隔が違います。2歳ごろまでは、いろいろな種類の予防接種のスケジュールが重なるため、計画を立てるときには特に注意が必要です。右ページの表を活用して、スケジュールを立ててみてください。 Q 接種するときに、必要なものって何? A 母子手帳、体温計、筆記用具、健康保険証、予診票などです。  予診票は、定期接種の場合、市から送りますが、なくしたときや任意予防接種を受けるときは、医療機関に置いてあるものを使ってください。  また、無料の予防接種を受けるときは、市から送る通知に書いてある「受診番号」が必要です。わからない場合は疾病対策課へお問い合わせください。 Q 同時接種って、どういうものなの? A 一度に2種類以上のワクチンを接種することです。医師が必要と認めた場合に実施できます。希望する場合は、かかりつけの医師に相談してください。 Q 予防接種に必要な通知はいつ届くの? A 生後2か月になる月の第1週に「受診番号」をお知らせするはがきを郵送します。  定期予防接種の場合は、接種できる月齢・年齢や時期が近づいたときに個別に通知を郵送します。  任意予防接種に関する通知の発送は行っていません。 Q いろんなワクチンがあるけど、受ける順番はどうやって決めたらいいの? A 無料のワクチンの場合、生後2か月になったらヒブと小児用肺炎球菌、3か月になったら三種混合の接種を始め、6か月になる前にBCGを接種するのが基本的な順番です。  さらに有料のワクチンの接種を希望する場合は、かかりつけの医師に相談してください。 ---------- 予防接種について気をつけたいコト 教えて先生!  乳幼児の予防接種の現場で活躍しているお医者さんに、保護者の皆さんへのアドバイスを聞きました。 かかりつけ医を決めて、体調の良いときに  予防接種は体調の良いときに接種することが大切です。水泳などの激しい運動等で疲れているときや、接種後24時間以内に激しい運動の予定があるときなどは接種を避けることが必要です。できれば、かかりつけ医を決め、同じ先生にお子さんの体調に合わせて効率良く接種をしてもらうことをお勧めします。 接種前に家で体温測定を  これから夏にかけて、動いた後は体温が高くなりがちです。接種に行く直前に家で体温を測っておくと、診察時に体温が高めに出たときに、接種の可否の参考になります。また、日頃から平熱を知っておくことも大切です。 しながわ小児クリニック 院長 品川洋一先生 ---------- 9月から変わります ポリオワクチンの予防接種について 6月6日時点の情報です。詳しい内容が決まり次第、市ホームページなどでお知らせします。 ●接種方法と回数が変わります  これまでの生ワクチンは2回の経口接種(口から飲む)でしたが、9月から行う予定の不活化ワクチンは皮下接種(皮下に注射)で、接種回数は4回になります。 ●通年で接種できるようになります  春と秋の集団接種を行ってきましたが、不活化ワクチン導入後は個別接種になり、協力医療機関での通年接種が可能になります。 ●四種混合ワクチンの導入  厚生労働省は、現在の三種混合ワクチンに不活化ポリオワクチンを追加した四種混合ワクチンについて、今年11月の導入をめざしています。 ---------- 接種時期の目安を記入してみましょう うちの子の予防接種スケジュール表(0〜3歳) 接種前におうちでチェック ●お子さんの体調は良いですか?体調が悪いとき(37.5度以上の熱があるときなど)は接種できません。 ●受ける予定の予防接種について、通知などをよく読みましたか?わからないことは、接種を受ける前に医師に質問しましょう。 ●予防接種を受けやすい服を着ていますか? ●母子健康手帳は持ちましたか? 接種後の注意 ●受けた後、30分間程度は、接種した医療機関などで様子を観察するか、医師とすぐに連絡を取れるようにしておきましょう。 ●接種した部分は清潔に保ち、こすったりしないようにしましょう。また、接種当日は、激しい運動は避けてください。 ●体調に変化があったり、接種した部分がひどくはれたりするなど異常な反応がみられた場合は、すぐに医師に相談しましょう。 全員受けた方がよい 無料(定期予防接種) BCG(生ワクチン) 接種間隔・回数 標準として生後3か月〜6か月未満に1回 6か月未満まで無料 三種混合第1期(不活化ワクチン) 接種間隔・回数 3〜8週間間隔で3回。3回目接種後1年〜1年6か月未満に追加1回 7歳6か月未満まで無料 麻しん・風しん混合(MR)第1期(生ワクチン) 接種間隔・回数 1歳になったらできるだけ早期に1回 1〜2歳未満まで無料 日本脳炎第1期(不活化ワクチン) 接種間隔・回数 1〜4週間間隔で2回。2回目接種後おおむね1年経ったら追加1回 7歳6か月未満まで無料 ポリオ (不活化ワクチン) 接種間隔・回数 20日間以上の間隔で3回。3回目接種後1年〜1年6か月未満に追加1回 7歳6か月未満まで無料 ※今年9月から不活化ワクチンの予防接種を実施する予定です。(詳しい内容が決まり次第、市ホームページなどでお知らせします) ◇希望者のみ受ける(任意予防接種)無料 ヒブ(不活化ワクチン) 接種間隔・回数 4〜8週間間隔で3回。3回目接種後おおむね1年経ったら追加1回 5歳未満まで無料 ※1回目の接種を生後7か月以降に受けた場合は、接種回数が変わります。詳しくは医師に相談してください。 小児用肺炎球菌(不活化ワクチン) 接種間隔・回数 27日間以上の間隔で3回。3回目接種後60日以上経って、かつ1歳になってから追加1回 5歳未満まで無料 ※1回目の接種を生後7か月以降に受けた場合は、接種回数が変わります。詳しくは医師に相談してください。 ◇希望者のみ受ける(任意予防接種)有料 B型肝炎(不活化ワクチン) 接種間隔・回数 4週間間隔で2回。2回目接種後20〜24週間あけて3回目を接種する ロタウイルス1価 (生ワクチン) 接種間隔・回数 4週間間隔で2回。2回目を生後6か月未満までに接種する ※今後、5価のロタウイルスワクチン(3回接種)が有料で接種できるようになる予定です。現在の接種回数や期間と異なりますので、医療機関で確認してください。(6月6日現在) おたふくかぜ(生ワクチン) 接種間隔・回数 1歳以上で1回 水ぼうそう(生ワクチン) 接種間隔・回数 1歳以上で1回 インフルエンザ(不活化ワクチン) 接種間隔・回数 2〜4週間(できれば3〜4週間)間隔で年2回 次に他の予防接種を受けるときは  生ワクチン 27日間(4週間)以上間隔をおく  不活化ワクチン 6日間(1週間)以上間隔をおく 生ワクチンと不活化ワクチンの違い  生ワクチンは、生きた細菌やウイルスの毒性を弱めたものです。接種すると体内で細菌やウイルスが増殖するため、病気にかかったときと同じように免疫ができます。  不活化ワクチンは、細菌やウイルスを殺して、免疫をつくるために必要な成分を取り出してつくったものです。接種しても体内で細菌やウイルスが増殖しないため複数回の接種が必要で、数年おきに追加接種が必要になります。 予防接種について詳しくは、市ホームページの 暮らしの情報 → 子育て → 子どもに関する医療・健康 からか、市が配布している冊子「予防接種と子どもの健康」をご覧になるか、お問い合わせください。 お問い合わせ コールセンター 電話042−770−7777 制度や接種などについて詳しくは 疾病対策課 電話042−769−8346