広報さがみはら NO.1230 平成23年(2011年)12月1日号 3面 ---------- 本市における放射線・放射能対策  市では、東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故以来、市民の皆さんの安全・安心を確保するため、全ての小・中学校、保育所・幼稚園等の空間放射線量の測定をはじめ、土壌、市内産の農林産物や給食等の放射性ヨウ素、放射性セシウムの放射能(放射性物質)濃度検査などさまざまな対応を行っています。  今後も引き続き測定・監視を行っていきます。 空間・土壌等  市内29区画と小・中学校などの9施設(計38か所)で、継続的な空間放射線量の測定・監視を行っています。さらに、雨水や落ち葉がたまる場所などが比較的高い空間放射線量を示す傾向にあるため、子どもの生活圏域となる施設を優先的に、放射性物質が堆積している可能性がある場所の落ち葉や土砂等の清掃・除去を現在の重点対策として行っています。  また、放射性物質による市域への影響を早期に発見するため、モニタリングポストで、大気中の空間放射量率を常時監視しています。 3月11日 東日本大震災福島第一原子力発電所の事故 取り組み 状況の監視 原発についての情報、モニタリング測定等の情報を収集 第1ステージ 6月〜 取り組み  ゲルマニウム半導体検出器による放射能濃度の測定を開始 ○市域全体を27区画(7月以降29区画)に区分し、各区画で空間放射線量の継続的な測定を開始(毎月1回)。11月の測定結果は0.03〜0.11μSv/時 ○各区の小・中学校、保育所・幼稚園のうち3か所、合計市内9か所で、空間放射線量の継続的な測定を開始(毎月1回)。11月の測定結果は0.036〜0.096μSv/時 ○各区で小・中学校屋外プール水の放射能濃度を測定。放射性ヨウ素、放射性セシウムともに不検出(6月〜9月実施) 市域全体の空間放射線量の傾向を把握、継続監視 小・中学校、保育所・幼稚園の空間放射線量の概況を確認、継続監視 第2ステージ 7月〜 取り組み より身近な箇所での空間放射線量を測定 市域全体の土壌放射能濃度の状況を把握 ○全ての小・中学校、保育所・幼稚園、こどもセンター、児童館、主要な公園等、305か所で空間放射線量を測定。測定結果は0.05〜0.18μSv/時(7・8月実施) ○市内29区画での土壌放射能濃度を測定。測定結果は放射性ヨウ素は不検出、放射性セシウムが29.9〜266.0Bq/s(7・8月実施) ○地域開放や部活動で使用する全ての小・中学校等の屋外プール水の放射能濃度を測定。放射性ヨウ素、放射性セシウムともに不検出(7月実施) 第3ステージ 10月〜 取り組み モニタリングポストによる測定 市の暫定基準値を定め、放射線対策を実施 ○子ども関連施設の放射線対策  市立小・中学校、保育所・幼稚園、こどもセンター、児童館、公園等で、局所的に高い空間放射線量を示す傾向にある場所の対策を実施 ○一次的対策  子どもが近づきやすい場所にある雨どい下部や、雨水浸透ますなどの清掃、土砂など堆積物の除去 ○二次的対策  一次的対策を行った場所等の点検(空間放射線量の測定)を行い、市の暫定基準値を超えた場所は、空間放射線量を低減する対策を実施 ○定期点検   定期的な点検による経過観察 一次的・二次的対策実施済み施設 511施設(11月21日現在) ※除去した堆積物は施設内で適切に一時保管 第4ステージ 12月〜 取り組み 継続的な監視、対策の検討 放射線・放射能の単位 ○Sv(シーベルト)=放射線による人体への影響度合いを表す単位   Sv/時(h)=1時間あたりの空間放射線量   1mSv(ミリシーベルト)=1,000μSv(マイクロシーベルト) ○Bq(ベクレル)=放射能の量を表す単位   Bq/s=1sあたりの放射能の強さ、または量 本市の放射線量暫定基準値 0.23μSv(マイクロシーベルト)/時  市では、清掃等の作業を要する空間放射線量の暫定基準値を、環境省の考え方(自然界からの放射線量に追加被ばく線量を加える)に基づき上記のとおり定めました。 食品・水道水  市内産の農林産物や水道水の状況を把握するため、放射能濃度の検査を行っています。 ○給食  事前検査 市立小・中学校と保育所の給食で使用する食材の一部の放射能濃度を週2回検査しています。現在、国の暫定規制値を超える数値は検出されていません(11月22日現在)。  給食1食分の検査 12月7日から、市立小学校のうち各区1校と保育所の給食で実際に提供した給食1食分を1週間(5日間)ごとにまとめて検査します。 ○市内産の農林産物  生シイタケやサツマイモ、ユズなど、市内産の農林産物の出荷時期を踏まえ、市独自に放射能濃度を検査しています。  国の暫定規制値を超えたものに関しては出荷・使用を差し控えるよう自粛要請を行い、国から出荷制限が指示されます。 ○水道水  県営水道では、一部の区域で県内広域水道企業団からの水道水を供給していますが、県営水道、同企業団ともに、全ての浄水場で放射能濃度の測定を行っています。また、本市の一部の地域で利用している市営簡易水道等については、市が放射能濃度の測定を行っています。  県営・市営水道水ともに、現在、国の暫定規制値を超える数値は検出されていません。 ○野生鳥獣肉  市鳥屋猟区の開猟にあたり、市内の狩猟対象であるイノシシとシカの肉について放射能濃度を検査し、数値は国の暫定規制値を下回りました。 その他  その他、市の施設などで空間放射線量や放射能濃度の測定を行っています。 ○ごみ・し尿等  市清掃工場・し尿処理施設から排出された灰や汚泥等を採取し、放射能濃度を測定するとともに、各施設の敷地周辺等の空間放射線量を月1回測定しています。放射性セシウムの測定結果は、飛灰が691〜2,093Bq/s、主灰が137〜295Bq/s、汚泥が40.7〜173Bq/s。施設周辺等の空間放射線量は0.04〜0.16μSv/時(6月〜11月実施)でした。 ※放射性セシウムを含む焼却灰等は環境省から示された取り扱いに基づき、埋め立てた場所を特定できるよう埋め立て処分しています。 ○堆肥(牛ふん)  農林水産省からの通知では、神奈川県内の家畜ふん堆肥について原則、検査の対象外とされています。しかし、市内畜産業者が生産する堆肥への放射能の影響を把握し、生産者の参考としてもらうため検査を実施し、数値は国の暫定許容値を下回りました。 ○緑地  市内の緑地のうち、比較的面積が広く利用者数が多い緑地の落ち葉がある場所や堆肥場等で、空間放射線量を測定しました。測定結果は0.04〜0.12μSv/時で、市の暫定基準値を下回りました。  各測定結果など詳しくは、市ホームページの 放射線・放射能についての情報および測定結果 で公開しているほか、各区役所・まちづくりセンターでご覧になれます。 お問い合わせ 公園について 公園課 電話042−769−8243        保育所・幼稚園について 保育課 電話042−769−8341        こどもセンター等について こども施設課 電話042−769−9227        小・中学校、給食について 学校保健課 電話042−769−8283        農産物、堆肥について 農政課 電話042−769−8239        林産物について 津久井経済観光課 電話042−780−1416        市営水道水について 緑土木事務所 電話042−775−8818        県営水道水の水質について 県企業庁浄水課 電話045−210−7282        野生鳥獣肉について 津久井環境課 電話042−780−1404        ごみ・し尿等について 清掃施設課 電話042−769−8246        緑地について 水みどり環境課 電話042−769−8242        放射線量暫定基準値について 環境保全課 電話042−769−8241        その他の事項について 危機管理室 電話042−769−8208