広報さがみはら No.1400 平成31年(2019年)1月1日号 4・5面 ---------- 新春企画 市長インタビュー 子どもたちの未来(あす)を育む さがみはら  本市では、「誰もが安全でいきいきと暮らせる安心・福祉都市」を掲げ、次代を担う子どもたちが健やかに生まれ育つ社会をつくるため、さまざまな政策に取り組んでいます。新年にあたり、加山市長にこれまでの取り組みと今後の施策について聞きました。 問い合わせ 広聴広報課 電話042−769−8200 子どもたちが夢と希望を持って成長できるための主な施策 子育て家庭に寄り添う支援  保育所などの待機児童対策  ブックスタート・セカンドブック事業の開始  新生児聴覚検査助成の創設  小児医療費助成の対象年齢の拡大 など すべての子どもに機会を  給付型奨学金の創設  ひとり親家庭の学習支援を開始  無料学習支援や子ども食堂へのサポートなど より良い学習環境づくり  小学校への学習支援員の配置  放課後補習の実施  外国人英語指導助手の増員  エアコン設置など小・中学校校舎の整備・改修 など 子育て家庭に寄り添う支援 相模原市の待機児童対策をお聞かせください。  保育所や児童クラブなどの待機児童対策は本市でも重要課題の一つです。受け入れ定員の拡大に加えて、保育人材の確保や保育の質の向上にも取り組んでおり、潜在保育士の再就職支援や、保育士の宿舎借り上げ費用の助成、新規開設園への巡回支援などを行っています。 保護者が相談をしやすい環境づくりにも取り組んでいますね。  妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を行うための拠点として、市内各区に「子育て支援センター」を設置して、妊娠・出産・子育てに関するさまざまな相談に対応しています。  また、親子の交流の場として「子育て広場」を提供しています。気軽に訪れて、遊んだり相談したりできる場です。さらに、月に1回、親子で集える場として「ふれあい親子サロン」をこどもセンターなどで開催しています。 平成30年度から新たに開始された「ブックスタート事業」などについて教えてください。  絵本を通じて親子の交流を深めていただくための事業として「ブックスタート事業」と「セカンドブック事業」を開始しました。幼少期の絵本の読み聞かせは、親子の愛着形成や読書習慣が身に付くなどの効果があるとされています。 子どもに対する検査や医療の支援はいかがでしょうか。  検査については新たに生後6カ月未満の乳児を対象とした「新生児聴覚検査助成」を始めました。聴覚障害は早期発見と早期治療によって、言葉や心の発達への影響を最小限に抑えることができるといわれています。  また、通院に係る「小児医療費助成」については、県内政令指定都市で初めて助成対象を中学校3年生まで拡大しました。 すべての子どもに機会を 子どもの貧困対策への取り組みをお聞かせください。  国の調査では、現在、日本の子どもの7人に1人が相対的貧困の状況にある(出典 厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査」)との調査結果になっています。本市では「子ども・若者未来基金」を創設し、学習意欲があるにもかかわらず、経済的な理由により高校などへの進学が困難な人を対象とした返還不要の給付型の奨学金制度を用意しています。 学習支援については、どのような取り組みがありますか。  同調査では、ひとり親家庭の2世帯に1世帯が貧困の状況にある(出典 厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査」)との調査結果になっています。本市では、ひとり親家庭の中学生を対象に家庭教師を派遣する、政令指定都市では初の取り組みになる「ひとり親家庭等学習支援事業」を開始しました。  これは、基本的な生活・学習の習慣を身に付けることや、苦手科目の克服などを目指すもので、併せて保護者に対しても専門の相談員が就労や子育てなどの相談に応じる支援を行っています。 市民の声を政策に反映 育児をする保護者や支援団体との意見交換を行ったと伺っています。  より良い子育て環境を実現していくためには、子育てに関わる市民の皆さんの意見を伺うことが重要だと考えています。そのために「安心して子どもを産み、育てられるまちづくり」をテーマにした意見交換会を大野台こどもセンターで行いました。  その中では、「周囲に知り合いがいない環境で、『子育て広場』や『ふれあい親子サロン』の存在はありがたい」「こどもセンターはとても親切でまた利用したい」などのご意見をいただきました。  同時にいただいた、「こどもセンターごとに、サービスの質に差が出ないでほしい」「初めての人でも仲間に入りやすい雰囲気づくりを進めてもらいたい」などの貴重なご意見は、現在、策定を進めている次期総合計画などに反映させていきたいと考えています。 民間の関連団体との意見交換も行っていますね。  子どもの居場所づくりの取り組みとして、子どもが一人で来ることができ、無料か安価で食事を提供する子ども食堂や、勉強が分からない子どもたちへの無料学習支援に取り組む皆さんのご意見を伺う機会も設けています。また、食材を提供していただくフードバンク・企業とのマッチングや、各地域の団体が活動を始める際に必要な情報の提供、地域への活動の周知、運営に関する相談窓口の設置、セミナーなどを開催する団体をサポートする事業を市社会福祉協議会と連携して行っています。 より良い学習環境づくり 子どもたちが安心して学ぶための環境づくりについてお聞かせください。  子どもたちが安全・安心で快適な学校生活を送ることができるように、校舎や屋内運動場、トイレの改修など、学習環境の整備に重点的に取り組んでいます。昨年は特に、猛暑など暑さの問題が話題になりました。本市では、暑さによる子どもの体調や、集中力への影響を懸念した対策として、エアコン設置の取り組みを加速させ、早急な整備を進めているところです。すでに中学校については、29年度に全校の普通教室への設置が完了し、小学校についても31年度の早い時期までには全校への設置を完了したいと考えています。 学習の質の向上についても取り組まれていますね。  学習支援員の配置や放課後の補習を実施し、基礎学力の向上を目指しています。具体的には、基礎学力の定着に差が開き始める小学校3年生の算数と国語の授業で児童への学習支援などを行う学習支援員20人を、新たに配置しました。さらに、学習指導要領改訂に伴う小学校の外国語教育を充実させるため外国人英語指導助手を増員しました。  補習については、小学校3・4年生を対象にして、四則計算や漢字の書き取りなどを実施しています。中学校では2年生を中心に自主的な学習を退職教員などが支援する補習を実施しています。 今後のさがみはら 最後に今後の取り組みについてお聞かせください。  現在、本市のあらゆる施策の基本になる、次期総合計画を策定しているところです。さまざまな世代や立場の人々との対話を重ね、市民の皆さまの声を、総合計画にしっかりと反映していきたいと考えています。それによって、市民の皆さま一人一人が将来に夢や希望を持つことができ、安全で安心して心豊かに暮らすことができる地域社会を実現できると信じています。そのような地域社会の実現こそが、安心して子どもを産み、育てられるまちづくりであると確信しています。日頃から市政に対するご協力に厚く感謝するとともに、今後も変わらぬご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。  インタビューの詳しい内容は、テレビ神奈川で1月1日に放送の新春特別番組でご覧になれます。(1面下 参照) ---------- 親子で遊びに来てね! 子育て広場  親子が気軽に集い、交流できる場として、子育て広場を開設しています。子育てに関する相談や、情報の提供、講習会なども実施しています。 対象 おおむね0歳から3歳の子どもとその保護者、妊娠中の人とその家族 会場 子育て広場 緑のおうち(緑区橋本台)、バンビのぽれぽれ広場(中央区鹿沼台)、子育てサロン&交流広場かみみぞ ひだまり(中央区上溝)、子育て広場 たんと(南区相模大野)、一部のこどもセンター・保育所 など ふれあい親子サロン  育児について、おしゃべりをしたり、気になることを相談できる場です。身体測定や、保育士による親子遊びの紹介も行っています。 対象 乳幼児とその保護者 会場 各こどもセンター、津久井保健センター、相模湖・藤野総合事務所 問い合わせ こども家庭課 電話042−769−9811 子育てお助けアプリ さがプリコ  地域密着型の子育てアプリで、妊娠・出産・育児をしっかりサポートする電子母子健康手帳です。予防接種のスケジューリングや健診記録のグラフ化などに活用できます。 「母子モ(ボシモ)」と検索してダウンロードしてください。 問い合わせ こども家庭課 電話042−769−8345 マイ広報さがみはら  本紙をスマートフォンのアプリでもご覧いただけます。「子育て」など分野ごとに記事を選択できるので、子育てに関する市からのお知らせやイベント情報もまとめてチェックできます。 「マイ広報さがみはら」と検索してダウンロードしてください。 問い合わせ 広聴広報課 電話042−769−8200 ---------- 市コールセンター Facebookページ「ちょっとおしらせ相模原」 https://www.facebook.com/oshirase.sagamihara コールセンターからちょっとおしらせ 「宇宙フェスタさがみはら」の詳細については、本紙1月15日号でお知らせします。