広報さがみはら No.1418 令和元年(2019年)10月1日号 8.9面 ---------- がん 骨髄ドナー登録 知っているようで知らない ホントのトコロ 「がん」も「骨髄ドナー登録」も、よく知らないという人が意外と多いかもしれません。 まずはがんのこと、骨髄ドナー登録のこと、それぞれの誤解やイメージにまつわる「ホント」を一つずつ明らかにしていきましょう。 若いからがんなんて関係ない ホントのトコロ1 4人に1人が働き盛り世代!  がん患者の4人に1人は20歳から64歳の働き盛り世代。若い人にとっても身近な病気だといえます。 子宮頸(けい)がんは20歳代後半、乳がんは30歳代前半から急増! 健康だからがんじゃない ホントのトコロ2 多くのがんは初期には自覚症状がない!  症状がない時にこそ、がん検診を受ければ、早期発見・治療につながります。定期的に検診を受けましょう。 ごかいとくぞうの言葉 かつては「治らない病気」のイメージがあったがん。早期発見・治療ができれば、がんは約9割が治るといわれているんだ! がんになったらもう働けない ホントのトコロ3 これからは仕事とがん治療の両立が可能な時代に! 医療技術が進んだ現在は… 入院期間が短縮し、通院治療が増加しています。  実際に仕事をしながらがん治療で通院している人は全国で約32.5万人!今ではがんは「長く付き合う病気」なのです。 ごかいとくぞうの言葉 事業所にもがん患者さんが働きやすい休暇・勤務制度の整備など治療と両立できる環境づくりが求められているんだ! 事業主・人事労務担当者向け治療と仕事の両立支援に関する相談 神奈川産業保健総合支援センター 電話045−410−1160 意外と身近な「いつか」のために 高木道子さんのインタビュー  人間ドックでがんが見つかる。複数回の手術を経て、現在は仕事をしながら治療を続けている。 早期発見と早期治療が何より大切  毎年受けていた検診では、いつか何か見つかるかも、と漠然と思ってはいましたが、いざ「いつか」が来るとそう遠い話ではないなと感じました。私の場合は自覚症状もなく、手術と通院で治せるとの診断でしたが、それもがんを早く発見できたからこそです。「いつか」は意外と身近にあります。一人でも多くの人が正しく「がん」を知って、早めの発見と治療につなげてもらいたいです。 「相談できる」場所や関係が心の支えに  がんに対する不安などは、なかなか家族に言い出しにくかったです。そんな時に出会ったのが、病院で知ったがん患者による患者会やピアサポートでした。ピアサポートに出会って、がんに対する恐怖や不安など、患者同士だからこそ共有できる悩みを打ち明けることができたのが、何よりも心の支えになりました。また、そこで紹介してもらったハローワークでは、仕事と治療を両立できる職場探しの相談ができました。今は治療を優先して構わないと言ってくれる職場にも恵まれ、仕事を続けることができています。 生活全般にわたる疑問や不安を相談できる がんの相談窓口 治療・療養生活など がん相談支援センター  全国のがん診療連携拠点病院などにあり、本市では下記の3カ所に設置されています。通院していなくても相談できます。 相模原協同病院 電話042−772−4291(代表) 北里大学病院 電話042−778−9578 相模原病院 電話042−742−8311(代表) ※担当医に代わって、治療の判断をする所ではありません。 治療と仕事の両立相談 ハローワーク相模原  病状や治療状況、適性などに合わせた仕事を、専門の就職支援担当者が紹介します。 電話042−776−8609(42#) 支え合いの場 患者会 患者サロンピアサポート  がん体験者だからこそ共有できる、がんへの不安や悩みについて相談できます。患者会などについて詳しくは、各がん相談支援センターで情報を発信しています。 ※市でも「がんピアサポート」を月2回開催。申し込みは、電話で健康増進課へ 問い合わせ 健康増進課 電話042−769−8322 骨髄ドナー登録は増えてるみたいだからもう要らないでしょ ホントのトコロ1 骨髄移植を受けたくても、10人に4人が受けられない!  非血縁者間の骨髄移植などを必要としている患者は毎年約2,000人。骨髄ドナーと白血球の型が一致しても、実際に骨髄移植を受けられるのは、10人中6人にとどまるといわれています。 ドナーとの適合者は10人中9人 しかし 実際に移植を受けられるのは10人中6人  ドナーが骨髄提供に踏み切れない理由はいろいろあります。 ●骨髄を採取することへの不安 ●経済上の理由で仕事を休めない ●職場の理解が得られない など 骨髄移植は、骨髄ドナーがいなければ成り立ちません。一人でも多くの登録が必要です。 骨髄提供は危ない ホントのトコロ2 骨髄提供は安全性が高い!  これまでに骨髄バンクを通じて、2万件以上の採取が行われましたが、死亡事故や命に関わる後遺症の例はありません。 提供までの流れ ドナー候補者になった通知 確認検査 最終同意 健康診断・採取準備 入院・採取 退院 採取後1から3日で退院!退院後も健康状態を医療機関がフォロー! 採取にも2種類あるよ! ○骨髄採取 腰骨(腸骨)から骨髄液を採取(3泊4日程度の入院) ○末梢(まっしょう)血(全身を流れる血液) 幹細胞採取 腕などから造血幹細胞を採取(3・4日の通院後、1泊2日程度の入院) もちろん骨髄ドナーの健康と安全が最優先です。 骨髄の提供は経済的負担が大きい ホントのトコロ3 提供者の入院費用などの負担はない!  移植の際には、事前の健康診断や数日の入院が必要ですが、移植にかかる検査や入院費用などの負担はありません。ただ、実際は提供のために仕事を休めない、会社の理解が得られないなどの問題も。 そこで、骨髄を提供する人などへの助成がスタート!  市では平成31年4月1日から、助成金の交付を始めました。 対象 骨髄などの提供時に市内在住で、提供のための休暇制度がない国内の事業所に在勤の人(国、地方公共団体・独立行政法人に勤める人を除く)や、その骨髄ドナーの勤務先など ドナー 1日2万円(最大7日間) 事業所 1日1万円(最大7日間) ※実際にドナーとして骨髄を提供した人が対象で、ドナー登録者に対する助成ではありません。 骨髄などを提供するために、通院・入院した日数分の助成金が交付れます。 自分や誰かの命を助けるために大切なこと。だから、じっくり考えてもらいたい 小石川知子さんのインタビュー  難病・骨髄線維症のため、5年ほど前に骨髄の提供を受けた。現在は「神奈川骨髄移植を考える会」副会長として、ドナー登録の普及・啓発に尽力している。 いろいろな幸運が重なったおかげで今がある  実は、私の年齢だと骨髄移植のリスクが高いといわれており、最初は移植しない選択を考えていました。でも、その時かかった病院で迷いや疑問を全部ぶつけることができて、ふん切りがついたんです。その後はとてもスムーズで、移植まで1年かかりませんでした。実際に、移植直前で提供が取りやめになった方もいる中で、幸運にも「生かされている」んだと感じます。 まずは「知る」ことが骨髄ドナーと向き合う第一歩  普及活動に参加するようになってから感じたのは、骨髄やドナーについての認知度がまだ低いこと。骨髄移植についても、実際にはそんなこと全くないのに「骨髄は背骨から取るんでしょ」と言われたこともありました。他にも、臓器移植と混同されているなど、間違ったイメージを持っている人も多いんです。誰しも骨髄移植が必要になるときがくるかもしれない。正しい情報が広まって、骨髄提供についてじっくり考える機会を持ってもらえたらいいなと思います。その上で、将来は「困っている人がいるから当たり前に助ける」くらいにドナー登録が普通のことになればと願っています。 骨髄ドナー登録ってどうやるの?  骨髄ドナーの登録は、各地で行われているドナー登録会に参加してください。登録手続きは10分程度で、その後に採血を行います。 対象 ○年齢が18歳以上、54歳以下で健康な人 ○体重が男性45キログラム以上、女性40キログラム以上の人 ○骨髄などの提供の内容を十分に理解している人 ※骨髄か末梢血幹細胞を提供できる年齢は、20歳以上、55歳以下です。 ※血圧、服薬、病歴などにより登録できない場合があります。 手続きはカンタン! ドナー登録会に参加 問診&採血 後日確認書類送付 まずは行ってみよう!骨髄ドナー登録 日時 10月29日(火曜日)午前10時から正午、午後1時30分から4時 会場 市役所本庁舎前 問い合わせ 地域保健課 電話042−769−8343 ---------- 市シティセールスFacebookページ「相模原市シティセールス」 https://www.facebook.com/sagamihara.pr 市シティセールスTwitter「相模原市シティセールス」 https://twitter.com/sagamihara_PR アクセスしてね♪