広報さがみはら No.1464 令和3年(2021年)9月1日号 6.7面 ---------- ※この紙面では、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどをまとめて「専門職」と表記しています。 ひとごとだと思っていませんか? 世界アルツハイマーデー・月間 認知症について考えよう  令和7年には、全国で約700万人(高齢者の20%)が認知症になると推計されています。決してひとごとではない認知症。この機会に、各種相談窓口や支援制度を知って、認知症への理解を深めましょう。 問い合わせ 在宅医療・介護連携支援センター 電話042−769−9250 そもそも認知症ってなに? 認知症とは 慢性か進行性の脳の疾患が原因で、記憶力や判断力などが低下し、日常生活に支障が出ている状態です。 認知症という単一の病気はありません。原因にはいくつかの疾患があります。 認知症の種類 アルツハイマー型認知症 脳血管性認知症 レビー小体型認知症 前頭側頭型認知症 どんな変化が出るの? 認知症初期にはこんな変化があります。 同じ質問を何度も繰り返す 日にちが分からない 意欲の低下がみられる 探し物が増えた 幻が見える など 若い人でも認知症になるの? 65歳以下の人でもこんな変化はありませんか 新しいことが覚えられない もの忘れが多くなった 仕事や家事の段取りが悪くなった など  認知症は高齢者の病気と思われがちですが、働き盛りの若い世代でも発症することがあります。  「年齢の割には…」と思う症状が続くようであれば、若年性認知症のサインかもしれません。早めに近くの「もの忘れ外来」などの専門医、若年性認知症コールセンターなどに相談してください。 若年性認知症コールセンター 電話0800−100−2707 日時 午前10時から午後3時(日曜日、祝日等を除く) ※フリーダイヤルと同様、通話料はかかりません。 さらに詳しく解説 ダウンロードはこちらから 若年性認知症ハンドブック(厚生労働省) 家族が認知症になったらどうすればいい? 悩んだときの相談窓口があります  医療機関を受診するかどうかや、介護や認知症の人との日常生活に、家族など周りの人が悩んだときは、相談してください。 地域包括支援センター(高齢者支援センター)  専門職が、認知症の人や周りの人の保健や福祉、医療などに関するさまざまな相談を受け、適切な支援へとつなぎます。市内29カ所に設置しています。 地域包括支援センターの場所はこちら 各区の高齢・障害者相談課、津久井保健福祉課  もの忘れ相談を実施しています。 もの忘れ相談の連絡先はこちら 市認知症疾患医療センター  地域での認知症医療提供体制の拠点として活動するために、設置しています。 ※市から北里大学病院に業務委託しています。 主な業務 認知症かどうかを、医師が各種検査などで診断する鑑別診断と初期の対応 専門医療相談 地域保健・医療・介護関係者などへの研修 など 認知症であってもできることを続けるために 市認知症疾患医療センター長 医師 大石 智さん  認知症があるからといって、何もできないわけではありません。苦手なこともさまざまな工夫や、周囲からさりげなく手助けされることで、自尊心が傷つかずに多くのことができます。認知症があっても安心して、楽しく、張り合いを持って暮らしている人は大勢います。認知症について、一人ひとりが自分のこととして考えてみませんか。相模原市が認知症のある人の心を想像できる人の多いまちになることを願っています。 認知症についてのコラムを掲載中 悩んでいるのは自分だけ? 他の人の話が聞きたいな 認知症の人や家族が交流できる場所があります 認知症カフェ  認知症の人、家族、地域の人の交流の場で、市内には39カ所あります。お茶や軽食を楽しむだけでなく、専門職から情報提供を受けるなど、誰もが参加できる場です。 認知症カフェの場所はこちら 家族会 ※開催状況など詳しくは、お問い合わせください。 認知症高齢者をかかえる家族の会 友知草(ともしりそう)の会  認知症の症状や年齢を問わず参加できる「ほっとタイム」という相談会を開催しています。 問い合わせ 中央ボランティアセンター(市社会福祉協議会内) 電話042−786−6181 若年性認知症の家族の会 じゅりの会  若くして発症した人を支える周りの人が情報交換できる場を提供しています。 問い合わせ 在宅医療・介護連携支援センター 電話042−769−9250 住み慣れた場所でずっと暮らしたいな 身近にいます!認知症サポーター・認知症地域支援推進員 専門職でなくてもできる範囲で手助けを  本市には、認知症に対する正しい知識と理解について学んだ認知症サポーターがいます。すでに5万人を超える人(令和3年3月時点)が活躍しています。 あなたもなりませんか? オンライン 認知症サポーター養成講座  認知症の症状や接するときの心構えなど、認知症についての正しい知識を学びます。 日時 9月11日(土曜日) 午前10時から正午 対象 次の全てに該当する人 市内在住か在勤・在学 インターネット環境を利用できる  ※Zoom(R)ミーティングができる環境(ウェブカメラ、マイク、スピーカーなど)が必要 定員 40人(申込順) 申し込み 9月8日までに、電話かファクス、Eメールに、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、Eメールアドレスを書いて、市キャラバン・メイト連絡会事務局(Link・マネジメント内 電話042−707−1603 ファクス042−786−6631 Eメールsagami-mate.network@link-npo.com)へ 日時 9月21日(火曜日) 午後2時から4時 対象 次の全てに該当する人 市内在住か在勤・在学 インターネット環境を利用できる  ※Zoom(R)ミーティングができる環境(ウェブカメラ、マイク、スピーカーなど)が必要 定員 40人(申込順) 申し込み 9月15日までに、電話かファクス、Eメールに、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、Eメールアドレスを書いて、市キャラバン・メイト連絡会事務局(Link・マネジメント内 電話042−707−1603 ファクス042−786−6631 Eメールsagami-mate.network@link-npo.com)へ 私は認知症サポーターです 認知症になっても安心して暮らせるまちづくり 相模原市 認知症サポーターの証し「オレンジカード」。養成講座を受講した人にお渡ししています。 今年度からスタート! 認知症地域支援推進員を配置  本市では、今年度から全ての地域包括支援センターに、認知症地域支援推進員(以降、「推進員」と表記)を配置しました。 推進員はどんな人?  認知症の介護や医療の専門的な知識や経験を持つ専門職です。 どんな仕事をするの? 相談・支援 認知症への理解や啓発への取り組み 認知症の人や周りの人が交流するための支援 医療・介護などの連携支援ネットワークづくり など 認知症の人はどう思っているの? 認知症になっても 自分らしく 楽しく 川上さんのコメント  長生きってしんどいねぇとか、もうおばあさんでできないこともあるなあと思うときがあるけれど、自分にできることはやりたい。デイサービスのスタッフや学生さんたちのお役に立てるなら。いつまでも好きなことをやっていられるように元気で過ごしたいです。 川上登美子さん 87歳 アルツハイマー型認知症  川上さんはこの4月から、認知症対応型デイサービス「おとなり」(南区相武台団地)を利用。デイサービスでは掃除を自ら担うほどのきれい好き。短期記憶の低下があるため、少し前の出来事などを忘れてしまうことはある。スクラッチアートを楽しむこともあり、出来上がった作品は、デイサービスの壁に飾られている。 コーヒー豆の選別作業で活躍中  コーヒー屋さんから依頼を受け、コーヒー豆の選別作業に携わる。「娘がコーヒーすごく好きなのよ」と話し、積極的に取り組む姿は職人のよう。 人生経験を生かして学生のカウンセラーも担当!?  スタッフやボランティアに来ている青山学院大学の学生の悩み相談でも大活躍している。自らの初恋やお見合いの話、ご主人との思い出話などは、学生たちにとってはとても新鮮。川上さんの好物であるシュークリームを一緒に手作りすることも。 若年性認知症 Aさん(匿名)のコメント  私は2011年7月に、アルツハイマー型認知症の診断を受けました。  当初はショックでしたが、脳の病気が原因だからと、納得せざるを得ない気持ちもありました。主治医からの「いろいろな人と話をすることが良い」というアドバイスで、以前と同じようには働けなくても、地域などの行事やデイサービスでの活動に参加しています。認知症になって、生活スタイルが変わっても活動の場を持てたので、孤立しない人生を送れていると思います。  認知症は、全てのことが分からなくなるわけではありません。特殊な人ではなく普通の人です。「認知症だから分からないだろう」とか、「認知症なのにできるんだ」というような偏見を持たないでほしいです。おおらかな気持ちで見守ったり、接していただけたりすると助かります。  私は現状を受け止め、できないことをあれこれ考えず、自分でできることは自分でしたいと思います。これからも人生を大切に自分らしく正直に生きていきたいと思っています。 一人暮らしなのに認知症になったら? 任意後見制度を利用できます  少子高齢化が進み、家族のサポートが受けられない、一人暮らし高齢者が増えています。住み慣れた地域で安心に暮らしていくために、判断能力が十分にあるうちに、財産管理など重要な意思決定が必要なときにサポートしてくれる任意後見制度を利用できます。 任意後見制度とは?  あらかじめ本人が選んだ人に、代わりにしてもらいたいことを契約で決めておく制度です。判断能力が不十分になったときは、任意後見人が契約に基づき本人に代わって不動産や財産の管理など、本人の生活を支援します。 あなたの権利と財産を守ります 成年後見制度を考えてみませんか 九都県市(埼玉県、東京都、神奈川県、千葉県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相模原市)は認知症の人などの権利を擁護するために成年後見制度の利用を促進します。 問い合わせ さがみはら成年後見・あんしんセンター(市社会福祉協議会内) 電話042−756−5034 9月18日(土曜日)開催! 世界アルツハイマーデー直前イベント  イベントに参加して認知症への理解を深めましょう。 映画『99歳 母と暮らせば』 時間 午前10時から正午 定員 100人(申込順) 会場 あじさい会館  費用 700円 申し込み 開催日前日までに、直接、あじさい会館管理事務所、市社会福祉協議会緑区・南区事務所へ 対象 どなたでも 映画『99歳 母と暮らせば』 時間 午後1時30分から4時 定員 150人(申込順) ※監督のトークショーあり 会場 あじさい会館  費用 700円 申し込み 開催日前日までに、直接、あじさい会館管理事務所、市社会福祉協議会緑区・南区事務所へ 対象 どなたでも オンライン市認知症疾患医療センターの研修 日時 午後4時から6時  定員 200人(申込順) 申し込み メールで、北里大学病院(Eメールdementia@kitasato-u.ac.jp)へ 対象 インターネット環境を利用できる人 9月21日 アルツハイマーデーってなあに?  1994年9月21日、スコットランドのエディンバラで、国際アルツハイマー病協会国際会議が開催され、会議の初日であるこの日を「世界アルツハイマーデー」と宣言しました。アルツハイマー病などに関する認識を高め、本人や周りの人に援助と希望をもたらすことを目的としています。 さらに理解を深めよう 『もの忘れ安心ガイドブック』 認知症の概要や詳しい情報を掲載 申込書等配布場所 地域包括支援センター、在宅医療・介護連携支援センター、各区高齢・障害者相談課、津久井保健福祉課 ---------- 市シティプロモーション Facebookページ 「相模原市シティプロモーション」 @sagamihara.pr 市シティプロモーションTwitter 「相模原市シティプロモーション」 @Sagamihara_PR アクセスしてね