広報さがみはら No.1476 令和4年(2022年)3月1日号 6.7面 ---------- さが実(み)と市民後見人がナビゲート! 成年後見制度の 市民後見人(しみんこうけんにん)って聞いたことがありますか? 成年後見制度が始まってから今年で22年。本市で市民後見人の養成が始まって7年目になる今でも、名前や制度を知っている人は少ない状況です。 超高齢社会が進んでいる今、ますます必要とされる市民後見人について、「さが実」の質問に市民後見人が答えながら、活動の内容や制度の話などを紹介します。 問い合わせ 高齢・障害者福祉課 電話042−707−7055 市民後見人って誰を支援するの? 高齢化が進むにつれて、認知症になる高齢者も増加の傾向にあります。 全国の高齢者(65歳以上)人口 出典:内閣府作成高齢社会白書(令和3年版) 2015年 3,347万人 2025年 3,677万人(推計) 10年で330万人増 本市では 2025年までの10年で3万1,000人増 全国の高齢化率 出典:内閣府作成高齢社会白書(令和3年版) 2015年 26.6% 約4人に1人 2025年(推計) 30.0% 約3人に1人 本市では 23.1%から2025年には27.5%に 全国の認知症高齢者数 出典:日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究 2015年 525万人 2025年 730万人(推計) 10年で205万人増 本市では 2025年には3万9,000人に 何を意味しているかというと…… 判断能力が十分ではないため支援を必要とする人が増える 例えば… 脳梗塞の後遺症のため判断能力が低下してしまった 知的障害のある息子と暮らしているが、今後自分がいなくなった後が不安 でも… 住み慣れた地域で安心して暮らしていきたい 財産の管理や契約などを支援するそれが成年後見制度で、その一つの役割を引き受けるのが市民後見人です 市民後見人ってどんなことをするの? 成年後見制度の利用者が、地域で安心して生活できるように、訪問を中心に、本人の意向に沿ってきめ細かく支援します。 成年後見制度 認知症、知的障害、精神障害などの理由で、判断能力が十分ではない人に対し、親族のほか、弁護士などの専門職後見人や市民後見人が本人に代わって福祉サービスの契約や財産の管理などをし、 本人の生活を支援する制度です。第三者(親族以外)がなる後見人には、2つのタイプがあります。 法的な専門性が低い場合は 市民後見人 訪問など、定期的な見守り 生活状況の確認 など 法的な専門性が高い場合は 弁護士などの専門職後見人 高額な財産の管理 遺産分割、債務整理 など 市民後見人の必要性 成年後見制度を必要とする人が増えていく一方で、弁護士などの専門職後見人は、人数が限られています。また、専門性とは別に市民の目線での権利擁護活動も期待されています。 そこで、必要になるのが、市民後見人です。 市民後見人の活動 具体例 介護保険や障害福祉サービスの手続き 施設入退所の契約手続き 税金や光熱費などの日常的な支払い 不必要なものを買わされていないかどうかなどの財産の管理 同じ地域に住む人を支援するので、頻繁に訪問できて孤立を防ぐことにつながります。また、急な呼び出しにも対応するなど、責任のある仕事です。   今は何人くらいの人が市民後見人になっているの? 市の高齢者人口は188,207人 ※令和3年10月1日現在   市の市民後見人候補者名簿に登録されている人は、44人です。 内訳を見てみると…… 男性 29人 女性 15人 年齢 40代 人数 2人 年齢 50代 人数 8人 年齢 60代 人数 11人    年齢 70代 人数 21人   年齢 80代 人数 2人   ※令和4年1月31日現在    うーん? 少ないように思いますが…… 確かにそうですね。 どうしたら増やすことができるのか、オンライン研修を取り入れるなど、市でもいろいろと取り組んでいるみたいです。 市民後見人になるにはどうすればいいの? 本市が開催する市民後見人養成研修に参加する必要があります。 専門的な知識も学べるんだって! 研修内容 法律や制度などの座学 高齢者や障害者のグループホームなどの施設訪問 制度を利用している人への訪問 など 市民後見人になるまで 説明会に参加する 研修に申し込む 選考 研修(約6カ月) 市民後見人候補者になる 市民後見人候補者として名簿登録される 市が推薦し、家庭裁判所が選任 市民後見人としての活動を開始 市民後見人養成研修 説明会 日にち 4月16日(土曜日)  時間 午前10時から11時30分 会場 緑区合同庁舎 日にち 4月22日(金曜日)  時間 午後7時から8時30分 会場 南保健福祉センター 日にち 4月27日(水曜日)  時間 午後2時から3時30分 会場 あじさい会館 ※オンラインでの参加も可。ツールはZoom(R)を使用 定員 会場=各20人、オンライン=各50人 申し込み 開催日7日前までに、直接か電話、ファクス、Eメールに住所、氏名、年齢、電話番号、参加希望日を書いて、さがみはら成年後見・あんしんセンター(電話042−756−5034 ファクス042−759−4382 Eメールanshin@sagamiharashishakyo.or.jp)へ ※オンライン参加希望者はEメールのみ受け付け 市で市民後見人として活躍する皆さんの声 Nさん その人が亡くなるまで続く絆 マンツーマンで活動する中で、被後見人との関係は遠い親戚のような感覚があります。その人の体調にも一喜一憂しています。安心して生活するお手伝いをしている自負を持っています。(40代) Kさん 本人が受け入れやすい行為がコミュニケーションのコツ 身寄りがなかったり、後見人へ依頼を掛けにくかったりする人を手助けしたくて活動を始めました。食事や、薬を飲むときの手伝いや体の痛む箇所をさするなど、 本人が受け入れやすい行為でやりとりの工夫をしています。(50代) Oさん 駆け出し後見人のやりがい 後見人になって日が浅く、手続きなどに自信が持てなくなることもありますが、あんしんセンターに相談して乗り切っています。 被後見人が、来るのを待っていたという様子を見せてくれたときはうれしくなり、やりがいを感じます。(60代) Sさん 叔母が世話になった制度で自分も活躍 独居だった叔母のことをきっかけに、成年後見制度を知り地域で活動しています。活動中はホワイトボードを利用して筆談でコミュニケーションを取っています。 活動で困っても、市民後見人の仲間やあんしんセンターのスタッフに相談して抱え込まないようにしています。(70代) さがみはら 成年後見・あんしんセンター 成年後見制度の利用を促進するための中核機関 主な取り組み 成年後見制度の周知啓発 相談機関への専門的な助言 成年後見人などの候補者の選定調整 親族後見人や市民後見人などへの支援 本市では、昨年10月、さがみはら成年後見・あんしんセンター内に、中核機関を設置しました。それにより、これまで以上に適切な成年後見制度の利用へ結びつくよう、 市民に身近な相談機関として、各区などの相談窓口で相談しやすくなったほか、市民後見人などへの支援ができるようになりました。 市民、親族、民生委員、医療機関、介護・相談支援専門員、介護・福祉サービス事業者 など 市民に身近な相談機関(一次相談窓口) 各高齢・障害者相談課、各保健福祉課、 各地域包括支援センター、各障害者相談支援キーステーション 専門的な相談機関(二次相談窓口) 中核機関(さがみはら成年後見・あんしんセンター内) 市民後見人 など それぞれが相談や支援を行う 成年後見制度専門相談をご利用ください  日にち 4月7日(木曜日) 専門職 行政書士 日にち 4月14日(木曜日) 専門職 司法書士 日にち 4月21日(木曜日) 専門職 税理士 日にち 4月28日(木曜日) 専門職 社会福祉士 ※5月以降も実施 成年後見制度や後見人などの相談に、専門職が対応します。 時間 午後2時から3時 会場 さがみはら成年後見・あんしんセンター(あじさい会館内) 対象 成年後見制度の利用を考えている人、親族後見人、福祉施設の職員など、同制度に関わりのある人 定員 各2組(申込順) 申し込み 開催日2日前までに、電話でさがみはら成年後見・あんしんセンター(市社会福祉協議会内 電話042−756−5034)へ ※5月以降の開催日は、今後お知らせします。 ---------- 市コールセンターFacebookページ「ちょっとおしらせ相模原」 @oshirase.sagamihara コールセンターからちょっとおしらせ 各区役所市民相談室では、日常生活での悩みや心配事の相談、弁護士などへの専門的な相談も受け付けています。