広報さがみはら No.1500 令和5年(2023年)3月1日号 2・3面 ---------- 市内初!ワイン特区を利用した「相模原ワイン」が農産物加工品に仲間入り! 豊かな自然に恵まれた本市では、年間を通してたくさんの農産物が生産されています。そんな市内産農産物を使った加工品に、特区を利用した初の相模原ワインが仲間入りします。相模原ワインは、今年1月から、上溝にあるワイナリーで製造が始まりました。 問い合わせ 農政課 電話042-769-9233 新しい“都市の農業”のカタチ 相模原ワインができるまで オフィス街や住宅街に設置されたワイナリーの多くは、自社農園を持たずにワインを造る「都市型ワイナリー」と呼ばれるものです。産地から調達したブドウで造るワインは、アクセスの良さと人口の多さといった都市のメリットを生かし、いち早く消費者に届けることができます。今回取材した「相模原ワイン」のワイナリーは、都市近郊にありながら、使用するブドウは100%市内産。栽培から醸造まで、ワイン造りの様子を追いました。 「さがみはらのめぐみワイン特区」とは? 令和3年3月に国から認定を受け、構造改革特区の酒税法の特例措置を本市で活用した制度のこと。市内産の特産物を原料とする場合に、果実酒やリキュールの最低製造数量基準を引き下げることで、事業者が参入しやすい環境になりました。 特区による効果 ●農産物の地産地消の推進 ●新たな地域ブランドの創出 ●地域の雇用拡大、交流人口の増加 ●農産物の生産や加工、流通、販売などの活性化 START ワイン造り01 準備・萌芽(ほうが) ワインの出来は原料で決まると言っても良いほど、ブドウの栽培は重要 「収穫量の調整や品質管理のための重要な作業なんです」 ●12月から3月 ブドウの枝の剪定(せんてい) ●3月から6月 余分な芽や枝を取り除きながら、どんどん伸びる枝をワイヤーへ固定 ワイン造り02 果実の成熟 7月・8月になると実も大きくなり、色づき始める。余分な果実や房を取り除き、収穫に備える 取材したケントクワイナリーでは、市内緑区・中央区にある約7,000平方メートルの自社農園で13種を栽培している ワイン造り03 収穫 天候とブドウの育ち具合を照らし合わせながら、収穫日を決定。収穫は夜明け前から一房ずつ手摘みする 「今回はブドウ約300kgを使って醸造することに決定!」 ワイン造り04 圧搾(あっさく) 収穫したブドウを圧搾機に入れ、果汁を搾り出す。圧搾機の中に設置されている大きな風船が膨らむことで、果汁を搾る ワイン造り05 発酵 搾り出した果汁に酵母を加え、18度から21度に保たれた室内で発酵させる。果汁に酵母を加えると、果汁の糖分が分解され、アルコールへと変化していく 「10日から14日程度で発酵」 ワイン造り06 熟成・澱(おり)引き 「澱引き」とは、熟成中に、底に沈殿した酵母などの沈殿物(澱)を取り除くための作業。発酵終了後、1週間ほど熟成させたら1回目の澱引きをする。その後、1カ月ほど熟成させたら、2回目の澱引きをする ワイン造り07 清澄(せいちょう)・ろ過 「清澄・ろ過」は、発酵・熟成した果汁に含まれる濁りを減らし、透明度の高いワインにしていく作業。専用のタンクを使い、ワインを冷やしながら清澄を行った後、ろ過をする ワイン造り08 瓶詰め・打栓 いよいよ瓶詰め。コルクは手動の器具で一つひとつ丁寧に打栓する GOAL 完成 生産者インタビュー 八咲生(やさい)農園・ケントクワイナリー 森山錬一(けんいち)さん 相模原の気候や土壌に合わせた丁寧なブドウ作りに注力 地元・相模原に恩返しをしたい、という思いから始まったワイン造り。おいしいワインのためのブドウを育てるには、昼夜の寒暖差が大きく、夏に雨が少ない気候が適しているといわれています。相模原の気候は、決して栽培に適しているとは言えません。相模原の気候や土壌に合った品種や肥料を探し、雨が溜(た)まらない手入れ方法など、工夫を重ねてきました。ワイン造りは醸造に注目されがちですが、ワインの決め手の約7割は原料となるブドウの出来にあると言われる世界。収穫直前は天気とにらめっこしながら、いつ収穫するのがベストか、とても神経を使いました。 ワイン造りから相模原の地産地消とまちおこしへ 市内でブドウ栽培を始めてからワイン完成まで、思い通りにいかないことの連続でしたが、なかなかできない貴重な経験をすることができ、人脈も広がりました。免許取得後、初めて手掛ける相模原ワインは、昨年収穫したブドウを今回のために冷凍保存し、可能な限り手間暇をかけて丁寧に醸造しました。本数は少ないですが、少しでもたくさんの方にワインを味わっていただけたらうれしいです。 今までは「相模原産のワインを広めたい」という思いでやってきました。これからはワインの醸造量も増やしていかなければなりません。相模原ワインに親しんでもらうために、お客さん自身が栽培から醸造までを体験する企画などもやってみたいですね。ゆくゆくはワイン造りが相模原の地産地消につながり、地元の“まちおこし”にも携われたらと思います。 4年11月、醸造所が完成。5年1月にいよいよワイン醸造に着手 相模原ワインの発売は3月下旬を予定! 販売時期など詳しくは、ケントクワイナリーホームページへ ワイン以外も!相模原産の農産物を味わおう 市では、農業協同組合などの農業関連団体と連携し、「さがみはら農産物ブランド協議会」を設立しています。同協議会では、市内産農産物の愛称「さがみはらのめぐみ」とそのマークを定め、市内産農産物の普及啓発に取り組んでいます。 ぜひ、相模原産の農産物やその加工品を味わってみてください。 相模原産の農産物などを探すならここへ! JA相模原市農産物直売所 ベジたべーな 市内産の野菜やお米、卵など採れたての新鮮な農産物が人気 所在地 中央区青葉3-1-1 問い合わせ 電話042-851-3583 JA神奈川つくい農畜産物直売所 あぐりんずつくい 津久井地域で新鮮野菜を中心に販売。農業用の資材売り場もあり 所在地 緑区中野625-1 問い合わせ 電話042-850-4183 JA相模原市農産物直売所 ベジたべーなmini 市内産の野菜やお米、ベジたべーなオリジナル商品などを販売 所在地 中央区中央6-10-10 問い合わせ 電話042-755-3659 さがみはらアンテナショップ sagamix 地元の生産物やお菓子、地元酒蔵のお酒など、相模原の魅力が詰まったお店 所在地 南区相模大野3-2-1ボーノ相模大野ショッピングセンター2F 問い合わせ 電話042-705-8455 市内農家の皆さんが運営する直売所情報はさがみはら農産物ブランド協議会ホームページから ---------- 相模原市PR動画 「はい。その答え 相模原で見つかりました。」 市シティプロモーションTwitter 「相模原市シティプロモーション」@Sagamihara_PR アクセスしてね♪