令和元年度相模原市収蔵美術品展「江成常夫写真展 花嫁のアメリカ 歳月の風景 1978―1998」
イベントカテゴリ: 展示会
開催エリア:中央区
第二次世界大戦後の1950年代、多くの日本人女性が進駐軍の関係者と結婚し、その後、海を渡っていきました。“戦争花嫁”と呼ばれた彼女たちは、過酷な経済状況や人種差別、同じ日本人からの蔑視といった様々な困難にあいながらも強く、そして美しく生きていきました。
そんな彼女たちの姿を写し言葉に耳を傾けた作品が、本市出身の写真家・江成常夫による≪花嫁のアメリカ≫(1980)です。戦中、戦後を生きた彼女たちの姿と言葉は微に入り細を穿ち、歴史に血を通わせ熱を与える戦後史の裏打ちと呼べるものとなりました。
花嫁たちを撮影した20年後の90年代後半、江成は再び花嫁たちのもとを訪れます。そこで撮られた写真には、更に豊かな花嫁たちの実りがうつされ、≪花嫁のアメリカ 歳月の風景1978―1998≫(2000)としてまとめられました。
相模原市は、平成21年に本作の寄贈を受け市の美術品として収蔵しました。本展では、新しい元号を迎えた今日、それらを改めて紹介するものです。
戦争の時代であった昭和を生き、平成の時代にかけて受け継がれてきた花嫁たちの姿と言葉を令和の新しい時代に再度提示することで、国際社会や歴史、家族の在り方を問い直す機会となれば幸いです。
日時
- 会期:令和元年8月10日(土曜日)~9月1日(日曜日)
- 時間:午前10時~午後6時(水曜日休館・入場無料)
関連プログラム
- 江成常夫 ギャラリートーク
- 会場:相模原市民ギャラリー展示室
- 日時:8月10日(土曜日)午後3時~午後4時30分
- 申込:予約不要
- 江成常夫×伊藤俊治(美術史家、東京藝術大学教授)対談
- 会場:相模原市民ギャラリー展示室
- 日時:8月18日(日曜日)午後3時~午後4時30分
- 申込:予約不要
- 映画『七転び八起き―アメリカへ渡った戦争花嫁物語』上映
- 日時:8月24日(土曜日)午前11時~午前11時30分/午後3時~午後3時30分(2回上映)
- 会場:相模原市民ギャラリー会議室
- 定員:40名(先着順)
- 料金:無料
- 申込:予約不要
作家プロフィール
江成 常夫(えなり つねお)
- 昭和11(1936)年 神奈川県相模原市生まれ
- 昭和37(1962)年 東京経済大学経済学部卒業。毎日新聞本社入社
- 昭和49(1974)年 毎日新聞社を退社。フリーランスとなる。
- 昭和52(1977)年 日本写真協会新人賞受賞
- 昭和56(1981)年 木村伊兵衛写真賞受賞
- 昭和60(1985)年 土門拳賞受賞、第52回毎日広告デザイン賞(公共福祉部門)受賞
- 平成 7(1995)年 第37回毎日芸術賞受賞
- 平成13(2001)年 日本写真協会年度賞受賞、神奈川文化賞受賞、相模原市民文化彰受章
- 平成14(2002)年 紫綬褒章受章
- 平成22(2010)年 旭日小綬章受章
- 平成29(2017)年 日本写真協会賞功労賞受賞
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