「八坂神社の芭蕉句碑」(山口元秀さん)

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ページ番号1011204  最終更新日 平成30年1月12日

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平成24年度市民カメラマン
山口元秀さんのリポート

  • 下九沢八坂神社の芭蕉句碑(正面写真)
  • 下九沢八坂神社の芭蕉句碑(面写真)

江戸時代に栄えた「俳諧(はいかい)」は、上流階級の楽しみであった和歌が一般化し、多くの人が気軽に楽しめるようになったものです。
特に、俗世間を離れ独自の作風を追及した松尾芭蕉は、俳諧の世界の中心人物で、『奥の細道』の著者としても広く知られています。
当時の相模原でも、地元の豪農たちが江戸へ出て俳諧を学び、この地へ戻り広めたといい、市内には、無量光寺、上溝大鷲(おおとり)神社、神沢不動尊など数カ所に、芭蕉の句碑が残っています。
八坂神社(緑区下九沢)にある句碑は、豪農のひとりである俳人・西孤(さいこ)(安西氏)が、文化7(1810)年に建てたもので、市の登録有形民俗文化財に登録されています。
句碑は風化のため判読しにくい状況ですが、正面には芭蕉が晩年に詠んだ「秋布(ふ)可(か)起(き)隣ハ何乎(を)寸(す)流(る)人そ(ぞ)」(秋深まるこの夜はなんと、寂しくはかないことか。隣人は何をしているのだろう)と刻まれています。俳人・西孤は、句碑を建てたころ自らの死期を悟っており、人生の孤独を読んだ芭蕉晩年の句に共感したといいます。
句碑の背面には、西弧が晩年に詠んだ「ものうきも是におさまれ虫の声」という句が刻まれています。
(平成24年11月 24年度市民カメラマン 山口元秀)

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