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うつ病

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ページ番号1012549  最終更新日 令和4年11月21日

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「憂うつ」という言葉は日常よく耳にしますが、誰でも嫌なことやつらいことがあると、悲しくなったり、気分が落ち込んで塞ぎ込んだりすることがあります。こういった状態は一時的で、余程でない限りは自分の力で立ち直り、特別な治療を受けなくても元気になれる力を持っています。うつ病は、憂うつな気分や塞ぎ込んだ状態が2週間以上続き、身体の具合も悪く、生活に支障を来すようになった状態となってしまう脳の病気です。

誰でも気分が落ち込んだりするように、うつ病は決して珍しい病気ではありません。日本では約15人に1人はうつ病に罹ると言われています。うつ病は自殺の原因として大きく関与していると言われています。

症状

うつ病では次のような症状が数週間から数か月の間、続くのが特徴です。(※以下の症状が全て出現するとは限りません)

  • 気持ちが落ち込む、憂うつ、悲しい気持ちが消えない
  • 今まで楽しめていたことや興味のあったことに取り組めなくなる、何事も面白くないと感じる
  • 疲れやすく活力が湧いてこない
  • 物事に集中して取り組むことが難しい
  • 自分の悪い面ばかりを気にしてしまう、極端に自信がなくなる
  • 周囲に迷惑をかけていると信じ込んでしまう
  • 物事や将来などに対して悲観的に考えてしまう
  • 自分を傷つけたり、「もう消えてなくなりたい」と繰り返し死を意識するようになる(希死念慮)
  • 眠れない(寝つきが悪い、夜中何度も目が覚める、朝早くに目が覚める)、寝過ぎてしまう
  • 食欲がなく体重が減ってしまう、食事がおいしく感じない、過食してしまう
  • 頭が重い・痛い、めまい・ふらつき、腹痛などの身体の不調

原因

はっきりとした原因はまだ不明ですが、遺伝的要素(体質)、生活環境、ストレス、身体の病気など様々な要因が複雑に絡み合って起こると考えられています。以下のような出来事や状況を契機に発症することが多いと言われています。一見喜ばしいことも含まれていますが、思わぬストレスとなることがあります。きっかけがはっきりとしないこともあります。

  • 身近な人との離死別
  • 家庭内不和、対人関係のもつれ
  • 失業による生活苦、昇進による責務や業務の増加
  • 出産(女性の10~15%は産後うつ病を経験します)
  • 引っ越し
  • 事故、犯罪被害に遭う
  • 身体の病気に罹る(ガンなど)
  • アルコールや薬物使用
  • 不安症などの他の精神疾患を抱えている

診断

うつ病は、一般的に血液検査や画像検査など身体検査で分かるものではありません。精神科医の診察で、上記のような症状やこれまでの経過などから総合的に診断されます。身体の病気やその治療薬が原因となることもあるため、身体検査や内服の確認などが必要で、診断の手助けとなります。心理検査は診断補助で用いられることがあります。

双極性感情障害(躁うつ病)

うつ病とよく似た病気で双極性障害があります。うつ病と同じようなうつ症状に加えて、異常な気分の高揚、過活動(昼夜問わず活動し続けたり、突発的に高価な買い物をしたりなど)、些細な事での怒りっぽさなどが問題となる躁状態がみられるのが特徴です。うつ病と双極性障害は別の病気で治療法も異なるため、しっかりと区別する必要があります。

治療

うつ病の治療の基本となるものは「十分な休息」です。出来るだけ早く休息を取り、生活負担を軽減させることが重要です。必要に応じて、休職や休学を勧められることもあります。これに加えて多くの場合でお薬による治療も行われます。『抗うつ薬』を中心に、必要に応じて睡眠薬など他のお薬も補助的に用いることがあります。外来治療が基本ですが、症状が重い場合や死にたい気持ちが強い場合には、入院治療が必要となることもあります。その他、認知行動療法などの精神療法も必要に応じて行われます。規則正しい生活や軽い運動、軽作業などを通じた日中活動といったリハビリテーションも効果的です。

『新型うつ病』(※マスコミ用語です)と言われるものは、ストレス反応や職場不適応などの要素もあり、典型的なうつ病の治療では改善が難しいことがあります。症状だけでなく、その人の背景にある『生きづらさ』に注目していくことが大切です。

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このページに関するお問い合わせ

精神保健福祉センター
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電話:042-769-9818 ファクス:042-768-0260
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