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統合失調症

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ページ番号1012551  最終更新日 令和4年11月21日

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統合失調症は、脳の様々な働き(知覚、思考、感情、意欲、行動など)が上手くまとまらなくなってしまう脳の病気です。100人に1人は発症すると言われている、ありふれた代表的な精神疾患です。

適切に治療していくことで回復できる病気です。

症状

全てが出現する訳ではありませんが、以下のような症状がみられます。

幻聴(幻覚のひとつ)

その場に居ないはずの人の声で悪口や命令が聴こえてくるといったような、「幻聴」という症状が多く見られます。周りから見ると独り言が増えたり、場にそぐわない笑顔が見られたりと、異変に気が付くことがあります。

妄想

現実離れしていたり、事実と異なることを現実・事実として確信してしまい、どんなに周りから説明などされても訂正が出来なくなってしまう思考の症状です。『嫌がらせを受けている』『監視されている』といった「被害妄想」が多く見られます。

思考障害

流れのある話をするのが難しくなってしまったり、話が飛び飛びになってしまったり、会話が突然途切れてしまったりして、相手に上手く物事を伝えにくくなってしまう症状です。聞き手側も何を話したいのか、内容が掴みにくくなってしまいます。

行動の障害

混乱して興奮してしまったり、一見無目的と思われるような突発的な行動がみられたり、マネキンのように動作が固まってしまったりすることがあります。『カラダが操られている』といった異常な感覚に襲われることもあります。

認知機能障害

集中力や記憶力、遂行力(物事を計画して実行する力)、コミュニケーション能力などが障害されてしまい、例えば『集中して読書が出来ない』『いっぺんに言われたことを忘れてしまって、仕事をこなすのが難しい』『人の顔色が読み取りにくくなった』など、日常生活で今まで出来ていたことに困難が生じてしまいます。
陰性症状
やる気の低下、物事や身の回りへの関心の低下、喜怒哀楽の弱まりといった、その人がいきいきと生活していくのに必要なパワーが出てこなくなってしまう症状をまとめて【陰性症状】と呼びます。これとは逆に、幻聴や妄想など必要ないものが異常に出てきてしまう症状を【陽性症状】と呼びます。

原因

原因は現在もはっきりとは解明されていません。遺伝的要素(体質)、生活環境、ストレスなどの様々な要因が複雑に絡み合って発症すると推測されています。多くは思春期から青年期に発症します。多彩な症状は、脳内のドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質のバランスの乱れによって起こると考えられています。

診断

一般的に血液検査や画像検査など身体検査で分かるものではありません。精神科医の診察で、上記のような症状やこれまでの経過などから総合的に診断されます。身体の病気や薬物の影響でも、幻聴・妄想などの症状がみられることがありますので、身体検査や内服の確認などが必要で、診断の手助けとなります。心理検査は診断補助で用いられることがあります。

治療

統合失調症はお薬の治療が中心となります。【抗精神病薬】を中心に、必要に応じて睡眠薬などのお薬を補助的に用います。統合失調症は慢性疾患のため、再発してしまうことがあります。症状が良くなった後も、元気な状態を維持していくために、治療をじっくりと気長に続けていくことが大切です。外来治療が基本ですが、症状が重い場合には入院治療が必要になることもあります。作業療法やデイケアなどを利用し、生活リズムの改善やコミュニケーションのトレーニングをするなどのリハビリテーションも重要な治療の一つです。

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このページに関するお問い合わせ

精神保健福祉センター
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電話:042-769-9818 ファクス:042-768-0260
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