RSウイルス感染症
RSウイルスによる乳幼児の代表的な呼吸器感染症です。年齢を問わず感染します。軽いかぜ様症状から細気管支炎や肺炎に至るまで様々な症状を呈(てい)しますが、特に3歳以下の乳幼児では重症化することがあるので注意を要します。
- 季節
冬から春にかけて発生します。 - 好発年齢
乳児期の発症が多く、出生後最初の冬で約半数が、2回目の冬でほぼ全員が感染します。感染力がとても高く、免疫のでき方も弱いので何度も感染を繰り返しますが、そのたびごとに症状は軽くなります。 - 潜伏期
2日から1週間(通常4日から5日)です。 - 症状
特徴的な病症は細気管支炎、肺炎です。初感染の乳幼児では上気道炎(鼻水、咳、発熱など)から始まり、その中の25パーセントから40パーセントの乳幼児に下気道炎(咳、発熱、喘鳴<ぜんめい>)が出現します。38度から39度の発熱が出現することもあります。1歳未満、特に6カ月未満の乳児が感染すると呼吸困難などの重篤(じゅうとく)な呼吸器疾患をひき起こし、入院が必要となることがあります。
感染を予防するには
RSウイルス感染症は、保育所などで施設内流行を生じやすいので、注意が必要です。RSウイルスに感染した人の咳やくしゃみで飛び散ったウイルスを直接吸い込むことによって感染する以外に、ウイルスが付着したおもちゃなどを介して感染することがあります。うがいや手洗いをしっかりとおこない、おもちゃなど赤ちゃんが口に入れるものは清潔にしておきましょう。現在利用可能な予防方法としては、予防接種(ワクチン)ではありませんが、抗RSウイルスヒト化モノクローナル抗体のパリビズマブ(商品名 シナジス)という注射薬が市販されています。シナジスはRSウイルスの複製および増殖を抑制します。シナジスはRSウイルスに特異的に作用するため、ワクチン接種による免疫応答を妨げないと考えられています。
かかってしまったら
特別な治療法はなく、症状を少し楽にする方法(対症療法)が中心となります。他のかぜの場合と同様に、安静にして休養をとることが大切です。また、水分補給と部屋の加湿に気をつけましょう。
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