麻しん(はしか)
今年、国内で麻しん患者が複数確認されています!
- 麻しんはきわめて感染力が強く、空気感染でうつります。
- 免疫のない人が感染するとほぼ100%発症し、約30%に肺炎や脳炎等の合併症がみられます。
- 予防接種が最も有効な予防方法です。
- 2回接種による免疫獲得率は97%から99%です。
- 手洗いやマスクのみでは予防できません。
麻しん(はしか)にご注意ください
感染すると、10-12日間(最大で21日間)の潜伏期のあと、以下のような症状が出現します。
- 38度以上の発熱
- せき、鼻水、目の充血等のかぜ様の症状
- 全身の発しん
麻しんは発熱の前日から他の人に感染させる力があります。
疑わしい症状がある場合には、必ず事前に医療機関に電話連絡をした上で、マスクを着用し、公共交通機関の利用は避けて受診してください。
麻しんはワクチンで予防できる病気です。母子手帳などで接種歴・り患歴(麻しんにかかったことがあるか)を確認し、小学生以上の方で2回接種をしていない場合は、ワクチンの接種をお勧めします。
麻しん(はしか)とは
麻しんは、麻しんウイルスの感染によってなる病気で、感染力はとても強く、免疫を持っていない人が感染すると高確率で発症します。一度典型的な麻しんを発症した人は、通常は再び麻しんを発症することはないと考えられ、また、麻しん予防接種の有効性も95パーセント以上と高く、獲得された免疫の持続期間も長期に渡ると考えられています。しかしながら、近年麻しん発症者数が大きく減少したことによって、麻しんウイルスに感染する機会が激減し、麻しんに対する免疫のブースター効果を得る機会が少なくなっています。そのため、一部の予防接種者において、麻しんウイルスに対する免疫が弱まっている場合がありますので、周囲に患者がいる場合には注意が必要です。
主な症状
38度程度の発熱やカゼの症状から始まり、2日から4日の発熱が続いたあと、39度以上の高熱とともに発疹が現れます。発疹は耳の後部や首あたりから始まり、その後全身に広がっていきます。重症になると脳炎や肺炎を起こすこともあります。乳幼児がかかりやすい病気ですが、成人もかかることがあり、成人例では重症な経過をとることが多いです。
感染経路
ヒトからヒトへの空気感染(飛沫<ひまつ>核感染)の他に、さらに、患者の咳などを吸い込む飛沫感染や接触感染など様々な感染経路で感染します。症状の出始めの頃から発疹後4日から5日まではウイルス排出の可能性があります。麻しん患者と接触したあとで発熱、せき、発しんなどの症状が出た場合には、早めに医療機関を受診してください。その際には麻しんの可能性があることを伝えてから医療機関を受診しましょう。
潜伏期間
潜伏期間は約10日から12日です。
予防方法
- 麻しんを予防するためには、麻しん予防接種を行うことが効果的です。過去に麻しん予防接種を受けていない人は、確実に接種しておきましょう。
- 予防接種を受けていない等、免疫がない人が麻しん患者と接触した場合は、接触した日から3日以内に麻しん予防接種すると発病を抑えることができるといわれています。
- 予防接種がすでに間に合わない場合(3日以上6日以内)も、ガンマグロブリンの投与によって発症を防ぐ、または軽症化させることができるといわれます。ただし、この予防効果は一時的なものでしかありませんので、時期を空けて予防接種をしましょう。
- 生後6カ月から11カ月の乳児が麻しん患者と接触または空間を共有していた場合は緊急予防接種などの対象になることがありますので、小児科医とご相談ください。また、緊急予防接種を行った場合は、1歳以降に改めて予防接種を行ってください。
医療機関を受診する際には
麻しん患者との接触が明らかで、麻しんが強く疑われる症状(発熱および咳、鼻水など)を認めた場合は、事前に医療機関に電話連絡をしてから受診してください。
指針・ガイドライン等
- 麻しんに関する特定感染症予防指針(外部リンク)
- 医師による麻しん届出ガイドライン 第五版(外部リンク)
- 医療機関での麻疹対応ガイドライン 第七版(外部リンク)
- 保育所における感染症対策ガイドライン(外部リンク)
- 学校における麻しん対策ガイドライン 第二版(外部リンク)
関連情報
- 麻しんの国内での報告増加に伴う注意喚起について(協力依頼)(PDF 128.9KB)
- 麻疹Q&A(外部リンク)
- 市内の感染症の発生状況
- 神奈川県衛生研究所 麻しん(外部リンク)
- 国立感染症研究所「麻しんとは」(外部リンク)
- 厚生労働省「麻しん・風しん」(外部リンク)
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